映画『青春18×2 君へと続く道』（5月3日公開）スペシャル上映会に登場した（左から）藤井道人監督、シュー・グァンハン、清原果耶 （C）ORICON NewS inc.

　日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』（5月3日公開）で主演を務めた台湾の俳優シュー・グァンハンの来日を記念したスペシャル上映会が27日、都内で開催された。上映後、グァンハン、ともに主演を務めた清原果耶、藤井道人監督が登壇し、舞台あいさつを行った。清原は完成した映画を初めて見た時に、「爆泣きしていました。泣きまくっていました。客観的に見られなかった」と、自身にとってかけがえのない作品になったことを明かした。 【動画】シュー・グァンハン、来日イベントでファンと急接近に照れ笑い　流ちょうな日本語を披露「緊張しました」 　同映画は、台湾で話題を呼んだジミー・ライの紀行エッセイ『青春18×2 日本慢車流浪記』を原作とし、藤井監督が脚本を担当。18年の時を経てつながる初恋の記憶と、一期一会を繰り返す旅路を美しくエモーショナルに描いた作品。約1年前に日本と台湾で撮影を行った。 　台湾の高校に通う18歳の時に、日本から来たバックパッカーのアミと出会い、18年後、彼女の故郷を目指して日本を旅することになるジミーをグァンハン。18年前のひと夏を台湾で過ごしたアミを清原が演じる。 　上映後に行われた舞台あいさつで、観客の大きな拍手に笑顔を見せ、「この作品が皆さまにとってもかけがえないものになっていったらいいな」と呼びかけた清原。26日・27日の2日間、グァンハンとともに数多くの取材を受けながらも、「ちゃんと作品の魅力を伝えなきゃ、と取材を受けているのに、アミの撮影から1年経っているんですが、アミの気持ちが記憶として体内に残りすぎていて、映画を見ながら、ジミーはそんな顔していたんだ…と、爆泣きしていました。泣きまくっていました。客観的に見られなかったです。それくらい大事な役になったんだな」としみじみ語った。 　藤井監督作品に出演するのは、『デイアンドナイト』（2019年）、『宇宙でいちばんあかるい屋根』（20年）に続き、3作目の清原。「藤井監督からアミという女の子がいるんだけど、という感じで脚本を読ませてもらって、藤井監督の中でいま私に挑戦してみてほしいのはこういう女の子なんだと感じて、過去2作とはうってかわって、はつらつとして明るくてまっすぐな女の子だったので、私が頑張らなくては、と強い責任感を抱いたことを覚えています」と話した。 　これを受けて、藤井監督も「15歳、18歳、21歳と3年おきに大切な作品をお任せしてきました。一緒に海を渡って外の世界を見る仲間として果耶ちゃんがいてくれたら心強いな、と思ってオファーしたのを覚えています」と返した。グァンハンに対しては「台湾に弟ができたようだ」と語っていた藤井監督。グァンハンも「日本のお兄さんと知り合うことができてうれしいです」と調子を合わせ、「親友でもあります。撮影している時は真面目なんですが、オフの時はめちゃくちゃやんちゃで、18歳のジミーのようです」とからかうほど親密な関係性をのぞかせていた。 　藤井監督にとって初の国際プロジェクトとなった本作。「このお話をいただいてから5年くらい経つんですけども、（昨年）36歳の時に映画を撮って、いま37歳になっていますが。長い時間だけどあっという間だし、その時間がなかったこの映画がこういう形にならなかったと思うと、全部の時間に必然を感じて感慨深いです」と話していた。