「一番多く死んだキャラは誰?」『ドラゴンボール』作中屈指の記憶に残った「死亡シーン」
今年3月、鳥山明さんの訃報が伝えられた際、世界中で「ドラゴンボールがあればいいのに……」と、切実な声があがった。鳥山さんが描いた『ドラゴンボール』の世界では、神龍に願うことで大切な人の命を復活させることができるからだ。 ■【画像】「こんな美人いたっけ!」たった2コマの登場で読者のハートを掴んだ『ドラゴンボール』の美女■ そこで今回は『ドラゴンボール』コミックス内に登場する、最も多く死亡したキャラクターや、印象深い死亡シーンをあらためて振り返ってみた(なお、この記事では終盤に登場する魔人ブウによる地球消滅以外の死亡シーンについて紹介していく)。
■地球消滅までに最も多く死んでいるのはクリリン
魔人ブウによる地球消滅までに、最も死んだ回数が多いキャラクターはクリリンである。さっそくクリリンの死亡シーンを振り返ってみよう。 1回目は天下一武道会が終わりほっとした雰囲気のなか、悟空の忘れ物を取りに行ったクリリンがピッコロ大魔王の手下・タンバリンによって殺されてしまうシーンだ。これをきっかけに『ドラゴンボール』は、本格的なバトル漫画になったとも言えるだろう。 そして2回目は、最終形態となったフリーザによって空中で粉々にされる場面である。このシーンは作中屈指のショッキングなシーンであり、悟空がスーパーサイヤ人に覚醒するきっかけとなった出来事でもある。 3回目は、魔人ブウによってチョコにされてしまった時だ。原作漫画で詳細は描かれていないが、あっという間に食べられてしまったと考えられる。この後、物語はフュージョンで合体したトランクスと悟天がスーパーサイヤ人3に変身したり、老界王神の力で最強の戦士になった悟飯が魔人ブウとの闘いに挑むという展開が続いていく。 こうして振り返ると、クリリンの死亡シーンは物語の重要な転換点で大きな役割を果たしていると言えるだろう。
■主要キャラの多くは2回死んでいる
実は『ドラゴンボール』では、主要キャラクターの多くが2回死んでいる。主人公の孫悟空もそうだ。 悟空が1回目に死亡するシーンは、兄・ラディッツを倒すために自らを犠牲にしてピッコロの魔貫光殺砲を受け、命を落とす場面だ。そして2回目は、地球もろとも自爆しようとするセルを阻止する場面である。自身の瞬間移動でセルごと界王のいる界王星に移動し、爆発に巻き込まれて命を失う。 どちらの死も地球を守るための犠牲であり、まさに主人公らしい死亡シーンだった。 続いて、2回死んでいる主要キャラクターとしてベジータが挙げられる。1回目は、フリーザによって胸を貫かれて殺された時。そして2回目は、魔人ブウとの戦いにおいて、妻・ブルマや息子・トランクスなど、大切な人を守るために自爆している。2回目のベジータの死もまた、重要な局面での自己犠牲なのが印象的だ。 そして、“しょっちゅうやられて死んでいるキャラクター”のイメージがあるヤムチャだが、実際の死亡回数は同じく2回。1回目は栽培マンとの戦いで自爆に巻き込まれた時、2回目は魔人ブウにチョコにされた時だ。 ヤムチャは登場してすぐに悟空に敗れ、天下一武道会では亀仙人や天津飯などにも敗北しているため、どうしても負けキャラのイメージが強い。しかし実際の死亡回数自体は2回にとどまっている。 また天津飯の相棒で可愛らしいキャラである餃子(チャオズ)も、死亡回数は2回だ。1回目はピッコロ大魔王が願いを叶えようとした際、餃子が先に願いを叫ぼうとしてピッコロ大魔王により殺されてしまうシーンだ。そして2回目は、地球を侵略しに来たナッパとの戦いだ。 餃子はナッパの背中に貼り付き「さようなら天さん…」というセリフと共に自爆する場面である。可愛らしい餃子の切ない行動に心を痛めた読者もいただろう。