本因坊挑戦者決定戦 余正麒八段「最後際どかった」 一問一答
第79期本因坊戦本戦トーナメントの挑戦者決定戦で芝野虎丸名人を破り、一力遼本因坊への挑戦を決めた余正麒八段。関西棋院所属棋士としては62期ぶりの本因坊戦挑戦となる余八段は対局後、「本因坊戦は昔から憧れてきた棋戦。挑戦できてうれしい」と喜びを語った。主なやり取りは以下の通り。【最上聡】 【写真特集】杉内寿子八段、96歳1カ月で勝利 ――初めて本因坊戦の挑戦権を得ました。関西棋院の棋士としては62期ぶりの挑戦となります。今の気持ちを。 ◆挑戦できてうれしいです。 ――決定戦を振り返って、どのような対局でしたか。 ◆最初のフリカワリから判断が難しく、分かりませんでした。(名人に)正しく打たれたら難しい局面もありましたが、下辺の石を取ることができ、中央の2目を取られたけれど、この辺りで少し得をしたかなと思います。 ――中盤以降、優位に対局を進めていたかと思いますが、はっきり優勢を意識したのは。 ◆最後も際どかったと思う。はっきりいいと思ったのは、最後に(中央の)五目を取れた時点で、地合いでいけるかなと思いました。 ――これまで芝野名人とは4勝16敗と分が悪かったですが、意識はありましたか。 ◆元々(名人が)強く、僕より実力が上。挑戦する気持ちで打っていました。 ――これまで、本因坊戦ではプレーオフで敗れてあと一歩で挑戦権を逃したこともありました。 ◆本因坊戦は昔から憧れていた棋戦。2年前はリーグ戦の最後で少し残念な結果になったのですが、それもとてもいい貴重な経験でした。 ――本因坊戦の五番勝負は5月14日に開幕します。意気込みを。 ◆一力さんは本当に強い。強敵ですが、自分なりに精いっぱい頑張りたいと思います。