覚醒剤100億円分、大型重機に隠し密輸 容疑のメキシコ人逮捕 麻薬カルテルから派遣か
大型重機の内部に末端価格100億円を超す大量の覚醒剤を隠して密輸したとして、警視庁薬物銃器対策課は9日、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、メキシコ国籍の住居不定、職業不詳のサインス・バレンスエラ・フェルナンド被告(33)=覚醒剤取締法違反(共同所持)などの罪で起訴=を逮捕した。 逮捕容疑は氏名不詳者らと共謀して昨年2月、覚醒剤を隠した海上貨物をメキシコから発送し、横浜港から日本国内に持ち込んだとしている。 薬銃課によると、貨物はクレーンで巻き上げる際の動力部「ギアボックス」で、内部の歯車の中にびっしりと覚醒剤の小袋が詰められていた。計約157キログラムで末端価格は約103億円。 貨物は通関後、東京都内にある輸入貨物の一時保管場所に置かれたため、同課などが監視。8月に千葉県野田市の倉庫に配送され、倉庫内でフェルナンド容疑者らが解体したという。 容疑者はメキシコ麻薬カルテルから派遣されたとみられ、覚醒剤は日本国内の流通役とみられるブラジル人らに手渡していた。