ロータス、JPSカラーのEV「エレトレ」や咲き誇る花のようなカラーの「エメヤ」を展示
「東京オートサロン2025」(幕張メッセ:1月10日~12日開催)のロータスブースには2台のEV(電気自動車)、鮮やかなカラーにペイントされた「EMEYA Blossam(エメヤ ブロッサム)」と、懐かしいJPSカラーの「ELETRE TYPE79(エレトレ タイプ79)」が展示された。 【画像】エメヤ ブロッサム 咲き誇る花々の様々な色合いと、夜明けの万華鏡のような色彩からインスピレーションを得たという「エメヤ ブロッサム」は、パーフェクトなクラフトマンシップを通じて洗練と伝統をシームレスに織り交ぜ、文化の魅惑的な魅力と豊かな芸術的伝統に敬意を称して製作したといい、具体的には「イースト・カールトン・マナー」の夏の庭園に咲き誇る色鮮やかな花からインスピレーションを得たという。 ちなみにこの庭園は、1960年代にロータスの創業者であるコーリン・チャップマン氏とヘーゼル・チャップマン氏によって製作されたもの。広さは10エーカーもあり、アジサイの花で囲まれた庭園やムーンゲート、睡蓮が咲く池に流れ込む水路などと共にイタリア式庭園のあるサマーハウスがあるという。 ベースとなったエメヤは、日本では昨年8月に初公開されたばかりの高性能な5ドアEVモデルで、同社では「エレクトリックGT」または「エレクトリックハイパーGT」と称している。2028年にはラグジュアリーなオールエレクトリックブランドになると表明している同ブランドでは、SUVタイプの「エレトレ」に続く量産EVモデルの第2番目に位置するモデルとなる。 軽量なアルミニウム製ボディは、5139×2005×1459mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3069mmと巨大サイズ。2モーターで駆動する4WDシステムを搭載し、ノーマルモデルは450kW(612PS)/710Nmのアウトプットで、0-100km/h加速4.15秒、最高速250km/h、ハイパワーなRモデルでは675kW(918PS)/985Nmによってそれぞれ2.78秒、256km/hを公称している。可変空力デバイスを備えた滑らかなボディはCd値が0.21と極少で、搭載する大容量102kWhのリチウムインバッテリにより、航続距離はノーマルモデルが500~610km、Rモデルで435~485kmを実現。足まわりは1秒間に1000回の演算を行なう電子制御のエアサスで武装。4基のライダーや18個のレーダー、12台のカメラのデータを使用するナビや先進運転支援システムと連携して走りをサポートする。 5人乗り(Rは4人乗り)の室内スペースは十分。ラゲッジスペースも509Lを確保している。インテリアデザインもかなり革新的で、インターフェースとして55インチ相当の拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイと、15.1インチの3D有機ELディスプレイなどを備える。 もう1台の「エレトレ タイプ79」は、SUVタイプのEV「エレトレR」をベースにしたブラック&ゴールドのカラードモデルで、タイプ79のニックネームの通りJPSカラーに塗られたF1マシン「ロータス79」をオマージュしたモデル。675kW(918PS)/985Nmを発生するデュアルモーターにより、ボディサイズは5103×2019×1626mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース3019mmの巨体を4輪で駆動する。 ロータスといえば、エリートやエラン、セブン、ヨーロッパ、エスプリ、エリーゼなど数々のライトウェイトスポーツカーを輩出したり、グランドエフェクトを採用したJPSカラーのF1マシン(ロータス79)が活躍した時代が長かったが、中国・吉利(ジーリー)傘下になって大幅に路線変更し、現在はEV主体のメーカーへと180度の舵を切った。新たなロータスEVモデルにユーザーがどんな反応を示すのか? 興味は尽きないところだ。
Car Watch,原 アキラ