県庁前公園のシンボル、大噴水復活 能登地震で井戸故障、2025年4月に本格再開
能登半島地震で水源の井戸が被災し、運転を休止していた県庁前公園(富山市新総曲輪)の大噴水の復旧工事が終わり、25日から試運転が始まった。試運転は12月6日までで、来年4月1日から本格再開する。 大噴水は県庁前公園のシンボルで直径35メートル。元日の地震で、大噴水に水を供給する井戸に土砂がたまり、給水できない状態になった。このため県は6月から、園内の別の場所で新たな水源となる井戸を掘る復旧工事をしていた。 25日の試運転は午前10時に始まり、県職員が全てのノズルから水が出ているかなどをチェックした。約30年間、通勤時に同公園を歩いているという富山市愛宕町のパート従業員、穴場和美さん(64)は「にぎやかな景色が戻ってきた。震災前は噴水のある光景が当たり前だったので、見られなくなって寂しかった。被災地にも少しずつ日常が戻るといい」と話した。 工事費は約2200万円で、一部は国の補助金を活用した。試運転は11月が午前10時~午後8時、12月が午前11時~午後3時。天候を見ながら運転する。 同園では、花時計も4月から老朽化のため停止している。機械や機材の更新が必要で復旧工事には約4千万円かかる見通し。県は今後の対応を検討している。