給食トラックに獅子舞イラスト 鈴鹿の物流会社「三重執鬼」
【鈴鹿】三重県鈴鹿市地子町の物流・運輸業、三重執鬼(寺田忍社長)は、小学校の給食配送トラック1台に、最古の獅子舞として市内で継承される4流派「鈴鹿四山の獅子」のイラストをラッピング。3学期の小学校給食が始まる10日から、市内を走行する。 4流派は山本流(椿大神社)、箕田流(九九志彌神社)、中戸流(都波岐奈加等神社)、稲生流(伊奈冨神社)で北勢地域に広く伝承しているという。 三重県は獅子舞発祥の地とされており、コロナ禍で停滞した地域の伝統芸能である獅子舞を再び盛り上げ、次世代に継承するのが狙い。地域貢献の一環。 寺田社長が、獅子舞の活動に取り組む社員から「祭事や奉納演舞などの規模縮小で子どもたちの参加が少なくなり、伝統継承が難しくなっている」という話を聞いたのがきっかけ。昨年夏ごろから4神社と連携して取り組みをスタートさせ、12月20日に完成した。 制作には近くの県立飯野高校が協力。応用デザイン科の2年生3人と同科出身の社員、河内唯花さん(20)の4人が、各流派の模様や獅子舞の頭数などそれぞれの特徴を捉えて、コンピューターグラフィックス(CG)で作画。コラージュの技法でデザインした。 寺田社長(57)は「子どもたちが獅子舞の伝統に興味を持つ機会をつくることで、次世代の担い手育成につながれば」と話した。