写真：HOMINIS

2021年のドラマ「ドラゴン桜」第2シーズンではある問題を抱えた虫好きの生徒、「恋です！～ヤンキー君と白杖ガール～」では生まれた時から全盲の青年と難役も見事に演じ分け、作品ごとにその印象をがらりと変える演技を見せ、昨年は念願だったと言う大河ドラマ「どうする家康」にも初出演を果たし、若手実力派として着実に成長を遂げてきた細田佳央太。 【写真を見る】細田佳央太が初主演を務めたドラマ「もしも、イケメンだけの高校があったら」 そんな細田が2022年に初主演を務めたドラマ「もしも、イケメンだけの高校があったら」だ。本作は、いつの時代も世に驚きを与え続けているヒットメーカー・秋元康が手掛ける、前代未聞の熱き青春ドラマ。個性豊かなイケメン高校生たちが、「全国選抜高等学校イケメン大会」という1つの大きな目標に向かって競い合いながら突き進む姿を描く。近年では「あなたの番です」シリーズや「共演NG」(2020年)などの話題作を続々と生み出してきたエンターテインメントの仕掛け人は、今作を通じて多様性が広がる令和の時代における"イケメン"や"かっこよさ"の本質に迫る。 平凡な高校生・池田龍馬が合格した私立美南学園は、伝統的にイケメンが多く集う謎多き学園だった。全国のイケメンたちが競い合う大会で過去に輝かしい成績を収めていた強豪校だったが、近年は負け続き。学園は一層熱い思いで全国制覇を目標に掲げていた。３ヶ月後の地方予選を控え、まもなく1年生の代表メンバー候補が発表される。自分には関係ないと思っていた龍馬だが、まさかの事件が起きる。 細田は、主人公の青年・龍馬に扮する。高校受験に失敗した龍馬は、2次募集で奇跡的に合格した美南学園がどんな学校か知らずに入学。入学式で初めて特殊な校風と気付き、驚愕する。独特の校訓に癖の強い校長、鏡だらけの教室を見渡せば360度イケメンばかり。しかし、強メンタルと鈍感力を生かし、持ち前の人間性や独創的な力を発揮。戸惑いながらも自身を奮い立たせて、代表メンバーを目指し成長していく。いたって平凡な青年も細田は等身大の自分で体現し、自然な空気感を作る。ぶっ飛んだ設定でもコミカルすぎない素の反応で、"普通"を演じてみせた。ユニークで温かい家族との微笑ましいやりとりや、濃いキャラクターたちに囲まれながら奮闘する姿には親しみを抱かせる。イケメンオーラを抑えてはいるが、他人を認めて真剣に向き合い、誰かを笑顔にできる優しさや素直さが魅力的だ。 本作には、細田のほか総勢30名を超えるイケメンが集結。御曹司かつ圧倒的なルックスを誇る学園のエース・柳は、若手の登竜門とされるCMをはじめ数々の話題作に大抜擢されている注目の若手・宮世琉弥が演じる。また、龍馬の相棒となる爽やかで優しい学内一の情報通・若林には、2019年のデビューから立て続けにドラマ・映画に出演してきた藤原大祐が起用された。クールで大人の雰囲気を漂わせる美しい柳と、人懐こく天使のような愛らしさを振りまく若林。対照的な2人のビジュアルの良さはもちろん、少しずつ明かされる内面にも注目だ。彼らの他、純和風青年やナルシストおバカに地方出身の熱血漢など、タイプの異なる多彩なイケメンたちが躍動する。見つけた推しを応援しながら成長を見守り、本当にカッコイイとは何かを考えたい。 文＝中川菜都美