【特集】夜の街を恐怖に陥れた連続放火犯 消防団員の男はなぜ火を点けた?放火した心理は承認欲求か(山形・酒田市)
■「困らせてやりたい」放火でストレス発散 「同僚を困らせたい」 この時、男はふと、過去に勤めていた職場で火災が起きた時のことを思い出したといいます。 「同じようにこの現場も火事になれば困ると思った」という男は、つもりに積もったイライラやモヤモヤをはらすため、放火を計画します。 放火する場所に選んだのは、人気(ひとけ)のない酒田市内の公園会館でした。 放火当日、仕事が休みだった男は、自宅で、灯油をポリタンクからペットボトルに移し替えました。この時期は雨が多かったため、より火がつきやすくなるように2本用意しました。 車で現場に向かい、駐車場に車を停めます。 ■一線を越えた瞬間 人目につかない場所に移動。 ペットボトルを取り出し、建物の壁に灯油を染み込ませます。 そして着火ライターで火をつけました。 男はこの時の様子を「まるで反射式ストーブのようにブワッっと火が広がった」と表現したといいます。 「もっと火が大きくなる様子を見たい」 そう思った男でしたが、人に見つかることを恐れると、その場を後にしました。 ■放火した現場に自ら出動していた 立ち去ったあとも現場が気になったという男。 近隣からの通報もあり、火災があったと騒ぎになると、男のもとに火災を知らせるメールが届きます。 そして消防団として現場に出動しました。 しかも男は、自身のスマートフォンで火災発生状況を調べるサイトに複数回、アクセスしていたことも分かっています。 ■「消防団としての姿を見てほしかった」 なぜ自ら火をつけ、消防団として出動するのか。 一見、矛盾した行動にも思えますが、男はこれまでの調べの中で「消防団として働く姿を見てもらえば、家族や元同僚に認めてもらえると思った」と話しています。 一緒に同居していた父親によれば、男は気が弱く、目立ちたがることのない性格で、消防団の活動については「面倒なことになった」とこぼしながらも、一生懸命にやっていたといいます。 ■副分団長としてのストレス
防火水槽の点検や地域の巡回など、消火活動以外にもさまざまな仕事があるという消防団の活動。 団員に巡回を断られたりと、集まりの悪い日もある中で団員をまとめる立場にあった男は、「なぜ自分だけ大変な思いをしなければならないのか」と思うこともあり、イライラを募らせていきます。 消防団員として働くことで、自分の存在意義を確かめようとしていたのか・・・。今後の裁判で、男の口から明かされることになっています。
テレビユー山形
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