ソダーバーグ、15年越しで「ジョーズ」解説本を執筆中と告白
アカデミー賞受賞監督のスティーブン・ソダーバーグが、スティーブン・スピルバーグ監督の初期のヒット映画「ジョーズ」に関する書籍の執筆に15年近く取り組んでいると、米ハリウッド・レポーターが報じている。 トロント国際映画祭でのトークイベントでソダーバーグ監督自身が明かしたもので、「私が取り組んでいるこの本は、表面上は映画監督について書かれたものだが、その核心部分として『ジョーズ』の製作過程を日々追った分析を用いている」と説明。「『ジョーズ』を作る経験を通して、問題解決や映画製作のプロセスについて述べている」 ただし、この本は一般向けではないという。「映画に興味がある人や、この業界で仕事をしたいと思っている人向けだ。なぜなら、この仕事をするなら、本質を理解する必要がある。これこそが本質だ」 ソダーバーグがこの本の執筆に取り組むきっかけとなったのは、12歳の時の体験だった。フロリダ州セントピーターズバーグの映画館で「ジョーズ」を観た彼は、「監督とは何をする人なのか? そしてスティーブン・スピルバーグとは誰なのか?」という2つの疑問を抱いたという。 その後、ソダーバーグはカール・ゴットリーブによる「ジョーズ・ログ」という本を手に入れた。この本は、「ジョーズ」の脚本家の一人であるゴットリーブが、映画の製作過程を詳細に記録したものだ。ソダーバーグはこの本から、映画製作の実際や撮影現場での問題解決法を学んだという。「この本を持ち歩いていた。まるで聖書のようだった。何冊も擦り切れるほど読んだ」と彼は回想している。 一方、ソダーバーグの最新作「プレゼンス(原題)」は、ルーシー・リュー、クリス・サリバン、新人のカリーナ・リアンが出演するホラー映画。この作品では、家族の視点ではなく、幽霊の視点から撮影するという独特の手法を採用している。 「プレゼンス(原題)」は2025年1月17日に全米公開予定。「ジョーズ」本の出版時期は未定。