変化恐れず、鍛錬忘れず「自ら努め励む」 21世紀国際書展中国大使館文化部賞の森玉桂さん
今回の作品は、「落ち着いて収まった」という。落ち着きとは、部屋の中の家具の配置、バランスのようなものだ。タンスやテーブル、生け花などの置き場所によって部屋は良くも見えるし、悪くも見える。収まりが悪いと、生活に不便をきたすのと似ている。
「思い通りにはまず書けない。縦にしたらどうなる。横にしたらどうだろう。潰してみると何が変わるのだろう。筆も墨の量も違えば、同じ字でも違う顔を持てる。それが書の面白さだと思います」
「自彊」の意味に正面から向き合い、沸いてきたイメージを楽しみながら書いたという。今後も、変化を恐れず、自ら努め励んでいく。(大谷卓)
もり・ぎょくけい 昭和40年8月30日生まれ。横浜市戸塚区出身。小学生から書道を始めた。印刷会社などに勤務した経験から、所属する日本書道学院の書吼づくりに携わる。生まれ育った汲沢(ぐみざわ)周辺の歴史や文化に詳しい。21世紀国際書展の東京急行電鉄賞、中国書画人才研修中心賞などの受賞歴がある。
21世紀国際書展は7月10~14日、横浜市民ギャラリー(横浜市西区宮崎町)で開催される。入場無料。午前10時から午後6時まで(最終日は午後4時まで)。JR桜木町駅前から無料送迎車によるサービスがある。問い合わせは同ギャラリー。
授賞式・祝賀会は7月13日、「HOTEL PLUMM」(同市西区北幸)で行われる。