昭和の雰囲気漂う60周年迎えた大阪の遊園地 懐かしの遊具は今も健在
「Dr.スランプ アラレちゃん」でタイムスリップ?
ミニジェットコースターにのった際、係員の男性が「2回ほどブレーキがかかってガクッとなりますさかいな。まぁこのあらくたいけど楽しいのが昭和の乗り物ですわ」と笑顔で話してくれたが、こうした雰囲気も人気のひとつなのかもしれない。
まだ小さな子供がのる100円玉を入れてのるキャラクター乗り物も多く置かれており、中にはアニメ「Dr.スランプ アラレちゃん」の乗り物もあった。これはおそらく筆者も約30年ほど前にここに来た時に見た覚えがあり「まだ現役なんだ」と感動を覚えた。 実際に100円を入れてみると、左右に揺れはじめ、少々音は小さかったが懐かしいアラレちゃんの歌が流れてきた。海に近い立地からして、メンテナンスはさらに大変さを増すはずだが、真貝園長は「大切にメンテナンスを続けていきます」と意気込みをみせる。
60周年の挑戦「クラウドファンディング」でサポーター募集
遊園地にしても動物園にしても、なにか懐かしさというか「昭和」を感じるものがたくさんあるが、60周年を機に、同園では新たな取り組みとして「みさき公園動物サポーター」の募集を始めた。 クラウドファンディング形式で募集し、集まった資金は動物のエサ代、そして同園の運営費用の一部に充てるという。「今までこうしたことをやったことはなかったんですが、そんなになんでもかんでもうまくいかないときもありますし、施設も古くなったら修繕しなくてはいけないんです。お客様に来て頂かないと成り立たない事業なので、皆さまに支えて頂けたらという挑戦の一つです」と真貝園長は語る。
親子代々、来てもらえるようがんばる
募集するコースは入園券などがついた3000円のコースから、南海電車のヘッドマークに記載する5万円のコース(完売)までが用意され、現時点で70万円が集まったところで、これは6月29日まで募集するそうだ。 近年、大型テーマパークの開業などの影響で、関西では昔ながらの遊園地が閉園するなどしているが、同園では2012年度の年間入園者数が約35万人で、以後33万人、39万人を記録。2015年度はキリンの赤ちゃんの誕生などで41万人を記録するなど、着実に人気を伸ばしている。 昨年度は33万人だったが、真貝園長は「そして、来園されたお子さんが親となった時、自分のお子さんを連れてきてもらえるようにしたいです。また40万いけるように頑張らなくては」と力強く語る。昭和な雰囲気漂う海辺の遊園地だが、60周年の今年も、どのような取り組みをみせてくれるのか注目だ。