神戸、元スペイン代表MFフアン・マタの退団を発表…出場わずか1戦もクラブのJ1初優勝を経験
ヴィッセル神戸は6日、MFフアン・マタとの契約満了に伴い、2024シーズンの契約を更新しないことを発表した。 【動画】唯一のJ1出場となったデビュー戦の広島戦 マタは1988年4月28日生まれの現在35歳。レアル・オビエドやレアル・マドリードのカンテラ(育成組織)で育った。レアル・マドリードのトップチームで出場機会は得られなかったが、2007年夏に加入したバレンシアで頭角を現す。合計4シーズン在籍し、公式戦174試合の出場で46ゴール52アシストを記録。2007-08シーズンには元スペイン代表MFダビド・シルバ氏や元スペイン代表FWダビド・ビジャ氏らとともにコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)優勝に貢献した。 バレンシアでの活躍が評価され、2011年夏にはイングランドの強豪チェルシーに移籍。加入初年度にはチャンピオンズリーグ(CL)決勝のバイエルン戦でコーナーキックから元コートジボワール代表FWディディエ・ドログバ氏が挙げた貴重な同点弾をアシストするなど、クラブ史上初のCL制覇に大きく貢献した。チェルシーではその他にもヨーロッパリーグ(EL)やFAカップ優勝を経験し、最終的には2シーズン半にわたってプレー。公式戦通算135試合に出場して33ゴール57アシストをマークした。 2014年1月にはマンチェスター・ユナイテッドへ完全移籍する。マンチェスター・ユナイテッドでは加入直後からチームの司令塔として攻撃を彩るなど主力に君臨。2015-16シーズンにはFAカップ決勝のクリスタル・パレス戦で同点ゴールを挙げ、マンチェスター・ユナイテッドを2-1での逆転勝利と12シーズンぶりのFAカップ優勝へ導いた。翌2016-17シーズンはELとEFLカップ優勝に貢献。最終的に8シーズン半プレーし、公式戦通算285試合出場51ゴール47アシストを記録した。 2022年6月にマンチェスター・ユナイテッドを退団した後は、トルコのガラタサライに加入。2022-23シーズンは公式戦18試合出場で3ゴール2アシストを記録したが、契約満了によりわずか1年での退団が決まっていた。去就に注目が集まっていた中、2023年9月に神戸加入が発表。シーズン途中の加入のため、既に主力が固まっていた神戸では明治安田生命J1リーグわずか1試合の出場にとどまったが、クラブ史上初のJ1優勝を経験した。 また、バレンシア在籍時の2009年3月にはスペイン代表デビュー。黄金期を迎えていた “ラ・ロハ”で絶対的な主力に君臨したわけではなかったが、FIFAワールドカップ南アフリカ2010やEURO2012では優勝メンバーの1人となった。スペイン代表では通算41試合出場11ゴール8アシストを記録している。 わずか半年間ほどの在籍で神戸を離れることを受け、マタはクラブを通してコメントを発表。「この数カ月間を共に過ごしたチームメイト、スタッフのみなさん、そしてサポーターの皆さんに心から感謝したいです。初めてのリーグ優勝というクラブの歴史的瞬間において、チームの一員でいれたことを大変嬉しく思っています。一緒に過ごした思い出を決して忘れません。これからも皆さんに最高の幸せが訪れることを願っています」と別れの言葉を綴った後、最後にはスペイン語で「Muchas gracias y Vamos Vissel!」とメッセージを送った。
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