復帰戦について言及した武尊

　2024年1月29日に徳間書店より発売された武尊（team VASILEUS）の著書『ユメノチカラ』。その発売を記念してのトークイベントが3月2日（土）都内にて行われた。 【写真】著書を手に明るい笑顔を見せた武尊 　トークイベント終了後、囲み取材に応じた武尊は「この本がいろんな人のパワーになってくれたら嬉しいです。挫折した時にどう乗り越えたか。そういうことも話させてもらった本で、前回の自叙伝とは違って見た人がこれからの生き方だったり精神的なところにプラスになってくれたら嬉しいなと思っています。今日は男性も多く来てくれて嬉しかったですね」とイベントを振り返った。 　現在の身体の状態を聞かれると「筋断裂は腿と腕でそこはほぼ良くなってきました。左膝の骨折は2箇所でまだ完治していません。あと数カ月で治ると思います。2～3カ月後は元のように動くかなと思っています。いつも通りの練習に復帰できるのは3カ月くらいはかかるかな。今は上半身は動くのでパンチの練習から始めています」とする。 　膝の骨折は「1R目に足を上げてローをカットした時に。そこからカット出来ずに腿で受けていました。膝に違和感がありました」と、1Rだったと明かす。 　トークショーでは「怪我を治して復帰戦をやることです」との目標を掲げたが、「（試合が終わって）3日目くらいで次こうやったら勝てるかなと考えていました。そう考えるということはまだやりたいんだなと思いました」と、復帰しようと決めたのは早い段階だった打ち明ける。 「負けて悔しいのもあるし、最初はスッキリした気持ちもあったんです。これだけやって勝てないのはもう無理なんだなって。でも、どこかで悔しさともう1回やったら勝てるって気持ちが芽生えてきて、ああやったらこうやったらって考えている自分がいたので、乗り越えるというよりも自然に出て来たのかなと思います」と、自然と復帰したい気持ちが湧き出て来たという。 　スーパーレックに「あなたのおかげでモチベーションがさらに高くなりました」とのメッセージを送った理由を聞かれると「負けて悔しい気持ちはありましたが、プロなって初めて完敗したなって気持ちになったんですよね。今まではどこかで負けてない気持ちがあったり、もう1Rあったら勝てたとか思うことがあったんですが、今回は完敗したなって気持ちになって。それが悔しさもあるけれど、もっと強くなりたいなって思うきっかけになったし、そういう意味でお礼の意味を込めてメッセージを送りました」と説明。 　試合後は「もうこれ以上の身体は作れない」との言葉もあったが、自分はまだまだ強くなれるとの確信が湧いて来たのかと聞かれると「あの時はこれまでで一番練習したし、身体作りも長期間かけてやったし、これだけやったらもう無理だろうくらいやったので、あの時と同じ身体を作るのは無理だと思いますが、違う方法で強くなれるならやっていきたいと思います」と、違う方法を模索してくようだ。 　武尊が復帰することで“チカラ”をもらえるファンもいると思うがと問われると「復帰は明言していませんが、そういう気持ちは持っているので、パワーを受け取ってくれるなら僕のチカラにもなります」とした。 　復帰戦を行うとしたら誰とやりたいかとの問いには「今は選ぶ立場ではないかなと思いますから誰とはないですが、ロッタン選手とは決まっていた試合だったのでロッタン選手とはやりたいと思っています」と、ロッタンとの試合はやりたいとし、スーパーレックとの再戦は「今はそう言う権利はないと思っています。まずはロッタン選手かなと思います」と今は言える立場ではないとする。 　復帰するとしたら時期はと聞かれると「それは分からないです。身体がどうなるかは分からないので。気持ち的にはやりたいです」という。 　ONEのチャトリCEOが「これからはスーパーレック、ロッタン、武尊の三つ巴の時代になる」と試合後に言っていたことには「そう期待してくれるのは嬉しいし、あの2人に勝って世界一を証明したい気持ちはもちろん僕の中であります。あとは身体が治ってくれれば。それ次第です」と、2人を倒したい気持ちはまだ心の中にあるとした。 　後輩の与座優貴や戦友とも言える大雅が打倒スーパーレックに名乗りをあげていることには「嬉しいですね。みんなが仇討ちしてくれると言ってくれたのは」としながらも「まだまだ僕は現役なので、現役中にやり返せるなら自分でやり返したいです」と語った。 　また、著書の中で7代目タイガーマスクとしての活動について「エキシビションでもリングに上がるのはどうでしょうか？」としていることから、タイガーマスクとしてやりたい気持ちはあるのかとの質問には「そういうのも期待してくれている人がいるので、そういう声が多かったらやりたい気持ちもあります。いろいろ許されるのであれば(笑)」と答えている。