横浜ＦＭ戦に向け調整するＭＦ稲垣

　名古屋グランパスは9日、ルヴァン杯準決勝横浜M戦第1戦（日産ス）に臨む。MF稲垣祥（32）は、今季限りで退団するGKランゲラック（36）への感謝の言葉を口にし、タイトル獲得への思いを語った。8日は、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで調整した。 　今季のグランパスが残す唯一のタイトル、ルヴァン杯。稲垣が再びの戴冠への思いをつむぐとき、絶対的守護神の名前が自然と口をついた。 　「僕個人としても、グランパスに来て取ったタイトルだし、もう1回取りたい思いもある。グランパスとしても今年残された唯一のタイトル。最後にミッチ（ランゲラック）をいい送り出し方にしたい。本当にいろんな思い、意味合いが含まれた大会になっている」

横浜ＦＭ戦に向け意気込みを語るＭＦ稲垣

　稲垣が2020年に加入し、ともに過ごして5年目。2人抜きに語れない21年のルヴァン杯優勝をはじめ、まさに苦楽をともにしてきた。「間違いなく自分自身はチームの中でもミッチへの感謝や尊敬は、人一倍強い」と言い切る。プレー面はもちろんながら、強調したのは人間性。「パーソナリティー、優しさ、思いやりのある心。そういった人間的な部分が特に好き」と敬愛する。 　リーグ戦では、無失点で3連勝をするも、福岡戦で敗戦。「いい意味で引っぱたかれたと思っているので、もう1回引き締めるとこは引き締めないと」。まずは第1戦。ファイナル挑戦への切符を、名古屋の心臓が大きくたぐり寄せる。