トルコ政府、オフショア通貨スワップの制限緩和を検討-関係者
(ブルームバーグ): トルコ政府当局者はここ数週間、オフショア通貨スワップの制限緩和について協議を続けている。事情に詳しい関係者が明らかにした。実現すれば、トルコ市場への参入に関心を持つ外国人投資家の主要な要求に応えることになる。
非公表の協議だとして匿名を要請した関係者によると、制限緩和の時期や方法の詳細はまだ決定されていない。当局者は段階的に措置を講じていく公算が大きいという。
暫定案の一つは、トルコ・リラの余計なボラティリティーを防ぐため期間が長めのスワップの制限を解除する内容だと、関係者の1人は説明した。時間的な枠は実際のインフレ率やインフレ期待の変化などの要因によって判断されるだろうと、関係者は述べた。
トルコの財務省と中央銀行、銀行調整監視機構(BDDK)はコメントを控えた。
この一報が伝わった後、トルコの銀行株は下げを解消して上昇へと転換。指標のイスタンブール100種指数も下げから切り返し、0.7%高で引けた。同国の5年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドは約10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小し、282bpと2021年2月以来の低水準となった。
ロンドンを拠点とするRBCブルーベイ・アセット・マネジメントのストラテジスト、ティム・アシュ氏は電子メールで、計画が実現するなら「信頼感への前向きな衝撃になる。トルコ・リラへのエクスポージャーを国際的な投資家がヘッジするのを助けることになる。現在のように、市場がリラ資産におおむね強気である時には、実行が比較的容易だろう」と指摘した。
原題:Turkey Government Studies Easing Access to Offshore Lira (1)(抜粋)
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Kerim Karakaya, Beril Akman, Firat Kozok