FC東京の今季初勝利か? 神戸の再び白星先行か?
今季初勝利がほしいホームチームと連敗を許されないディフェンディングチャンピオン。ともに勝点3が求められる一戦である。『2024明治安田J1リーグ』第3節・FC東京×ヴィッセル神戸では強度の高いゲームが繰り広げられるだろう。 【PHOTO】武藤嘉紀(ヴィッセル神戸) 2戦連続ドロー発進となったFC東京は、しぶとく勝点1を手繰り寄せたという印象が強い。2月24日・ヨドコウ桜スタジアムでのセレッソ大阪との開幕戦では、2度のビハインドを背負いながら、追い付いた。34分MF松木玖生の鋭い無回転のミドルシュートを新加入の荒木遼太郎がピンポイントで右足を合わせれば、75分にも左サイドを突破したジャジャ・シルバが放ち、FWディエゴ・オリヴェイラがスルーしたグラウンダーのクロスを再び荒木がズバリ。GK波多野豪の好セーブの連発もあり、2-2で勝点1を持ち帰ったのだった。 3月2日・サンフレッチェ広島を迎え撃ったホーム開幕戦では果敢なミドルシュートの雨を浴びながら、失点は許さず。耐える時間が続いたFC東京だが、69分PKを決められて先制点を献上。このまま広島に畳み掛けられそうな嫌な雰囲気が漂ったが、FC東京はここで踏ん張った。2分後、右SB長友佑都の折り返しを荒木がDFを背負いながらニアへシュートを撃ち抜いて同点。その後、オープンな展開となったが、互いにチャンスを決められず、勝点1を分け合ったのだ。この2引き分けは勝ち切れなかったと言うより、ドローに持ち込んだと見ていいだろう。昨季見られなかった粘りやしぶとさが今季のチームには備わっている。 2戦3発といきなりの大活躍を見せる荒木は「こんなにうまくいくとは思っていなかったけど、欲を言えば勝ち越しゴールを取りたい」とさらなる欲を覗かせた。 一方、神戸はジュビロ磐田の本拠地に乗り込んだ開幕戦でJ1王者の力を見せ付けた。立ち上がり5分、CKの跳ね返りをペナルティエリア外から汰木康也が豪快な右ボレー一閃。早々に先制すると、ゲームを支配する。追加点は後半早々の49分、CF大迫勇也のスルーパスに右ウイング佐々木大樹が抜け出してGKとの1対1を冷静に流し込んだ。ほかにも9分の佐々木のヘッドに42分汰木の左シュートなど、決定機を作り出した。守っては高い強度を保ち、ピンチらしいピンチもなく、磐田にJ1の洗礼を浴びせた。 3月2日・ノエビアスタジアム神戸での柏レイソル戦では一転相手ペースで時計が進んだ。焦れる展開の83分に先制点を奪われ、その2分後に決定機を許すが、CBマテウス・トゥーレルのクリアで難を逃れる。すると、ここから神戸が怒涛の反撃に出る。87分右SB酒井高徳のクロスを途中出場の宮代大聖がシュートに持ち込むも、相手DFのブロックに遭う。90分背後からのパスを宮代がダイレクトで蹴り込むも枠をとらえず。93分酒井のクロスから途中出場のジェアン・パトリッキがヘディンシュートを放つがゴール外へ。94分大迫のヘッドは相手GKの好セーブで防がれ、痛い黒星を喫したのだ。神戸は両ウイングの汰木と佐々木が負傷交代したが、FW武藤嘉紀が戦線復帰。武藤の約9年ぶりとなる味スタ凱旋に期待がかかる。 両軍のリーグ戦での通算対戦成績を見ると、FC東京が19勝12分11敗と勝ち越し。ただしここ10試合の対戦は4勝2分4敗の全くの五分、直近3試合では神戸が2勝1分と巻き返している。 果たして、FC東京がホームで今季初勝利を挙げるのか、神戸が再び白星先行に持ち込むのか。『明治安田J1』第3節・FC東京×神戸は3月9日(土)・味の素スタジアムにてキックオフ。チケットはチケットFC東京(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。