ニッコウキスゲ「今年は本当にすごい」 昨年の火災を経た霧ケ峰、三分咲きでも草原を覆う花とつぼみ
長野県諏訪市や茅野市などに広がる霧ケ峰で、夏の訪れを告げるニッコウキスゲが草原を彩り始めた。諏訪市の富士見台周辺ではつぼみが次々と膨らんで花が開き、近年では最も開花状態が良いとの声も上がる。26日時点で三、四分咲きとなり、7月上中旬には一面を黄色に染めるニッコウキスゲを楽しめそうだ。 【写真】「昨年燃えた場所の方が咲いている」草原を覆うニッコウキスゲ 火災は昨年5月4日、諏訪市、茅野市境のガボッチョ山山頂付近から出火。2日間で166ヘクタールを焼き、富士見台周辺でも草原が焼け焦げた。枯れ草が燃えて日当たりが良くなったことなどから、昨年は例年以上に開花が進んだ。 昨年に続き、今年も火災で燃えた範囲は他と比べて開花状況が良く、県道ビーナスライン沿いでドライブイン「霧ケ峰富士見台」を営む木川泉さん(71)は「今年は本当にすごい」と興奮。一帯は鹿の食害を防ぐ電気柵などを巡らせており、木川さん自身も侵入防止の柵を設けるなどニッコウキスゲを半世紀にわたって見守ってきた。 草原を花やつぼみが覆う今年の状況に「テンションが上がりまくりです」と木川さん。昨年燃えた場所の方が花が咲いているとし、これからの開花に「お客さんに楽しんでほしいですが、私も楽しみです」と笑顔だった。