京町家の軒先、持ち込んだ本を交換できる「本箱」から生まれる交流…「地域の財産に」京都の学生の願い
うれしい反面、全国的な読書人口の減少が気がかりだ。古鞘さんは書店バイトの経験から、若者の読書離れや街の書店の減少を肌で感じており、それだけに「手軽に立ち寄れるこの場所で、読書の楽しさを知る人が増えてほしい」と願う。中島さんは、SNSなどを通じて特定の分野に関心が偏りがちな現状を危惧し、「自分が気づいていない興味を知るきっかけに」と話す。
「本が地域の財産となる」ことが2人の願い。来春はともに京都市内の大学院に進学予定で、「地域に根ざした書店のあり方を探りたい」と、文庫からの発展をさらに考えていきたいという。