内定が決まっている会社から「初年度は年収200万円、手取りはそれ以下」と聞きました…平均的なのでしょうか?
新卒で就職する会社の初任給が思ったより低いと、不安になる方も多いでしょう。なかには新社会人になるタイミングで、一人暮らしを始める方もいます。そのため、生活の基盤となる収入を無視することはできません。 今回は、初任給の平均金額や、おおよその手取り金額について解説します。就職先を初任給の収入で迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
【学歴別】初任給の平均金額
まずは、学歴別の初任給の平均金額を見てみましょう。厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)」によると、学歴別の初任給の平均金額(男女計)は表1の通りです。
※厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」を基に筆者作成 仮に、表1にある高校卒業の初任給で年収を計算してみると、高校卒業の年収は200万8800円です。ただし、上記の年収には賞与が含まれていないため、賞与がある場合には、もう少し年収が高くなります。 あくまでも参考金額ですが、初年度の収入が200万円というのは、高校卒業の年収と同じくらいか、あるいは低いといえるでしょう。
初任給の手取り金額はいくら?
次に、初任給におけるおおよその手取り金額を見てみましょう。初任給の75~85%が手取り金額として考えられていますので、今回は初任給の80%を手取り金額の目安として、表2にまとめました。
※筆者作成 総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、単身世帯の消費支出は月16万1753円が平均とのことです。 そのため、表2の手取り金額では、一人で生活するには十分な収入とはいえないでしょう。 一人暮らしを考えているのであれば、ある程度は家計のやりくりが必要になります。
給与以外に業務内容とやりがいも視野に入れる
給与以外にも、業務内容ややりがいなども、就職先を選ぶうえで大切です。 厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査」では、若年正社員(15~34歳の正社員)の転職希望理由が発表されています。表3に、転職しようと思う理由を、回答の多かった順番(男女計)に5点挙げました。