ドイツの銀行、10-12月期に不動産ローンの不良債権が急増
(ブルームバーグ): ドイツの銀行では、昨年10-12月(第4四半期)に商業用不動産ローンの返済に苦戦する顧客が急増した。このセクターは金利上昇と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による消費者行動の変化という二重苦に直面している。
欧州銀行監督機構(EBA)によると、ドイツの銀行が持つ商業用不動産ローンの不良債権は昨年12月末に136億ユーロ(約2兆2000億円)と9月末の97億ユーロから膨らんでいた。
欧州中央銀行(ECB)のマイナス金利が他の事業からの収益を圧迫したため、ドイツの銀行は過去10年間、商業用不動産融資に力を注いできた。しかし、中銀がインフレ対策として借り入れコストを引き上げた後、不動産開発業者がデフォルト(債務不履行)し始めた。在宅勤務の普及でオフィス需要が減少する中、痛みは続く恐れがある。
原題:German Banks Saw Soured Property Loans Surge in Fourth Quarter(抜粋)
--取材協力:Stephan Kahl.
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Nicholas Comfort