【F1メカ解説】カナダでの大苦戦から脱却へ……フェラーリSF-24のアップデートが明らかに。サイドポンツーンも変更
フェラーリは、カタルニア・サーキットを舞台に行なわれるF1スペインGPに、アップデートパッケージを持ち込んでいる。このアップデート版のパッケージは、サイドポンツーンの形状変更を含む、比較的規模の大きいモノだ。 【ギャラリー】新ルールで2026年のF1マシンはどうなる? フリー走行開始前には、各チームのマシンの変更点が、FIAから発表されることになっているが、それを待たずとも、フェラーリの変更点は明らかだった。サイドポンツーンやコクピット横の”コブラ”と呼ばれるウイングレット、リヤウイングの変更は、見た目上、目立っていたのだ。 サイドポンツーンは、下部の抉れた形状が変わり、フロア上面との間により多くのスペースが確保されたようだ。これにより、基本的なパフォーマンスの向上が目指されているはずだが、数レース遅れて投入される予定の新型フロアのベースとも言えそうだ。
■”コブラ”の背が高く!
コクピット横、ヘイローの付け根の外側にある”コブラ”ウイングレットもアップデートされた。 この新型コブラは従来の仕様よりもかなり背が高くなっており、ヘイローの付け根部分上端の位置まで引き上げられている。これにより、コブラの上端に取り付けられた水平のエレメントの位置が変わり、後方の気流、そしてここで生み出される空気の渦の進路に変更が加えられた。
■リヤウイングも新型に
またフロントエンドとのダウンフォースのバランスを取るため、フェラーリは新しいリヤウイングも持ち込んだ。 このリヤウイングは、メインプレーンとフラップのデザインが、モナコで使われた高ダウンフォース仕様と、イモラで使われた中ダウンフォース仕様との中間にあたるもの。つまり、スペインGPで最適なパフォーマンスを発揮するために、比較的大きなダウンフォースを必要としているということだ。この変更は、当然DRSのパフォーマンスにも影響を及ぼすだろう。
Matt Somerfield, Giorgio Piola