F1、コマーシャル部門に新人事。ラスベガスGP成功の“立役者”が部門トップに就任
F1が新たに設置したチーフコマーシャルオフィサー(CCO)に、イベント運営の専門家であるエミリー・プラゼールが就任した。 【F1|ハイライト】2023年F1第22戦 ハイネケン・ラスベガスGP 決勝 プラゼールはF1とそのオーナーであるリバティ・メディアが主催したラスベガスGPでも同様の役職に就いており、2023年の初開催に向けてイベント準備に携わった重要人物だ。 今回プラゼールはCCOに就任したことで、F1の最高経営責任者(CEO)であるステファノ・ドメニカリのもと、ダンカン・ロワーチ最高財務責任者(CFO)、サッシャ・ウッドワード・ヒル法律顧問、企業広報兼コミュニケーション担当のリアム・パーカーと共に働くこととなる。 昨年7月にコマーシャル担当マネージングディレクターのブランドン・スノウが組織を離れており、プラゼールは実質的な後任だ。 プラゼールはF1組織内でも高く評価されており、リバティ・メディアがF1オーナーとなって1年目の2017年に入社して以降、急速な出世を果たしてきた。 ラスベガスGPでプラゼールが培った経験値は、F1がアメリカ市場での人気拡大に強い関心を持っている中で、今後も重要視されることになるだろう。 ラスベガスGPのCEOであるレニー・ウィルムとプラゼールを始めとするコマーシャルチームは、ハイネケンやアメリカン・エキスプレス、レッドブル、Tモバイル、プーマなど、多くの企業パートナーを誘致に成功。イベント成功の鍵を握った市内の主要ホテル組織との交渉も行なった。 バーミンガム大学を卒業したプラゼールは、F1に入る前は、主にスポーツ関係のマーケティング部門やコマーシャル部門で様々な職務を歴任。2011年から2015年にかけてIMGでシニアセールスマネージャーを務め、2016年にはThe Times紙とThe Sun紙を所有するNews社でスポーツソリューション兼パートナーシップマネージャーを務めた。 その後、プラゼールはイベント運営を専門とするブランド・イベントに1年間在籍し、商業スポンサー兼パートナーシップ責任者として『Fast and Furious Live(映画ワイルド・スピードシリーズのライブショー)』を担当した。 そしてプラゼールは2017年11月にF1へ入社。当初はプロモーター&ビジネス・リレーションズ部門のシニアマネージャーとして、世界中のグランプリ主催者とのやり取りを担当した。2019年にはコマーシャル開発兼レースプロモーション責任者となり、F1がラスベガスGPのイベント運営チームを結成する際には、当然のようにプラゼールが選ばれ、2022年5月からラスベガスGP開催に向けて尽力した。
Adam Cooper