元衆院議員で弁護士の今野智博容疑者（４８）ら１１人が弁護士法違反容疑で逮捕された事件で、業務は対面で行わず、弁護士資格のない容疑者らが東京都内の拠点で電話応対のみで行っていたことが１４日、捜査関係者への取材で分かった。返還実績がほぼなかったにもかかわらず、相談者を効率的に集めていたとみられる。 捜査関係者によると、今野容疑者らは、詐欺の被害金返還業務を依頼した詐欺被害者らには「返還に向けて努力している」などと言い、不審点を指摘された場合などには、着手金をすぐに返還するなどの対応をしていたという。トラブルになった場合、弁護士会に連絡され、弁護士法で禁止されている複数事務所の設置や、返還実績がほぼないといった実態が発覚するのを避ける狙いがあったとみている。 今野容疑者の法律事務所は埼玉県内だが、利用者がホームページ記載の電話番号にかけてつながる先は都内の「アジト」だった。フリーダイヤルのため、利用者には通話先の地域が分からない仕組みとなっていた。
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