山本由伸は「来年はシーズンを通じて活躍」 日本人初の大リーガーが太鼓判を押すワケ
今年5月に大谷と米国で対面した際に体の大きさに驚いたという。 「服を着ていても筋肉隆々としているのが一目でわかりました。才能があることはもちろんですが、トレーニングを積み重ねているからこそパワーと技術で本塁打を量産できる。ドジャースは野球を知り尽くしている選手が多いので、その中でプレーできることに喜びを感じていると思います」 村上さんが現役でプレーしていた時代は日本からはメジャーが遠い世界だった。 「日本と米国で当然レベルの差はありました。でも、杉浦忠さん、稲尾和久さん、米田哲也さん、秋山登さんはメジャーで通用したと思う。実際に杉浦さんは『ワールドシリーズに出てほしい』とメジャー球団からオファーが来たけど断ったと聞きました」と明かした上で続けた。「古い言い方かもしれないけど、『クソ度胸』がないと米国では通用しない。オドオドしている選手は活躍できません。『打てるもんなら打ってみろ』って内角を果敢に突く度胸がないと生き残れない」と力説する。 その村上さんが、一目置くのが山本だ。オリックスからポスティングシステムで移籍した今季は18試合に登板し7勝2敗、防御率3.00。右肩腱板損傷で6月から3カ月間離脱したが、ポストシーズンで本領を発揮した。パドレスとの地区シリーズ初戦は3回5失点で降板したが、負ければ敗退の第5戦で5回無失点の快投。ポストシーズン初白星を挙げると、メッツとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦では5回途中2失点でリーグ優勝に貢献した。ヤンキースとのワールドシリーズ第2戦では7回途中1失点の快投で、07年の松坂大輔(レッドソックス)以来2人目のワールドシリーズ白星を手にした。「山本投手とは5月に米国で会いました。好青年だけど面構えが良くて、投球を見ると向こうっ気が強い。ポストシーズンでマウンドに立つ表情を見たら、腹をくくったように感じました。来年はシーズンを通じて活躍してくれると思いますよ」と太鼓判を押す。(ライター・平尾類) ※AERA 2024年11月18日号より抜粋
平尾類