再婚生活1年未満の60代父、心筋梗塞で急死…後妻が暮らす「元・実家」を見たひとり娘が「2倍クヤシイ」と歯ぎしりしたワケ
再婚から数カ月で、父親が急死!?
ところが、それからわずか数カ月で不幸が襲います。日葵さんの父親が行きつけのスポーツジムで倒れ、亡くなったのです。心筋梗塞でした。 「お父さん、どうしてこんなことに…!」 突然の父親の死に動揺する日葵さんでしたが、やるべきことはどんどん押し寄せ、葬儀、四十九日はあっという間に終了。その後、相続の話になりました。 父親の法定相続人は、現在の配偶者である後妻と、父親の実子である日葵さんの2人です。遺言書はありません。 「お父さんと再婚してわずか数カ月。ここはそっと身を引いてもらわなければ…」 日葵さんは密かにそう考えていましたが、現実は甘くありませんでした。 女性は「私は正式な妻ですから」「法律通りにしましょう」と繰り返し、法定相続分をきっちり主張。どんなに悔しくても、日葵さんはそれ以上言い返すことができません。 合計6,000万円となる父親の遺産の内訳は、3,000万円の自宅と3,000万円の預貯金です。 「お金はあなたに差し上げます。自宅は私が相続します。だってあなた、関西にお家があるのでしょう?」 そう繰り返す再婚相手に、関西在住の日葵さんは折れるしかなく、実家を泣く泣く渡すことになりました。 日葵さんが納得できなかったのには、父親の再婚生活が短すぎること以外にも理由がありました。 「あの家は私が生まれ育った家ですが、もともと母の実家なのです。母が亡くなり、それで父が相続したのです。だから、この間再婚したばかりのあの人の家になるのは、どうしても納得できない…」 「だから、2倍の悔しさを感じます」 日葵さんが歯ぎしりして悔しがる気持ちはよくわかりますが、法律とはそういうものであり、仕方ありません。もともとは母親の財産でも、父親が相続した以上、それは父親の財産です。その後、正式な配偶者となった再婚相手が相続するのは、法律上なにも問題ありません。 再婚カップル、シニア婚が増えた昨今、日葵さんのような割り切れない思いをする人も、出てくるかもしれません。 [参考資料] 法テラス 「法定相続分とは何ですか。」
THE GOLD ONLINE編集部