「カニに感謝」女子高生、未知の微生物を発見 カニ殻からバイオプラ前進
5月には、アメリカで開かれた「科学のオリンピック」と呼ばれる「「リジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)2024」に出場。世界約70カ国・地域から約1700人が参加する中、「微生物学部門」の4位に輝いた。
一方、発見した微生物のゲノム解析を専門機関に依頼。3月に「これまで解析されていない未知の微生物種」であることが判明した。
原さんは「大量廃棄されるカニ殻の有効活用につながる可能性がある。地方から出発した大きな研究成果といえる」と評価。池上さんは「土壌の臭いは大変だったが、大きな成果を挙げることができた。香美町のカニに感謝したい」といい、「将来はこの微生物を活用し、社会貢献を目指して起業したい」と夢を膨らませている。(谷下秀洋)
■バイオプラスチック
植物などの生物資源からつくられたプラスチック。含まれる炭素はもともと大気中で循環していると考えられるため、新たな温室効果ガスを発生させないなど環境への負担が少ないとされる。生産量が少なく、コスト高が欠点となっている。