<スマートスタイル>センバツ平田 第3部 横顔点描/5 松本拓夢外野手/大谷咲翔投手 /島根
◇俊足生かし、果敢に進塁 松本拓夢(まつもと・たくむ)外野手(1年) 右翼手のレギュラーで、50メートル6秒3の俊足を生かし次の塁を果敢に狙う。昨年秋の公式戦ではその積極性で好機を生み出した。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 県大会の出雲戦では、二塁ランナーに出ると相手投手のフォームの癖を見抜き、変化球を投げると予測。三盗を成功させた。開星戦の八回には2ストライクから空振りしたが、捕手が捕球にもたつく隙(すき)に振り逃げで出塁。結果的に、チームがこの回に得点を挙げる足掛かりとなった。 課題はバッティング。植田悟監督から「計5万本振ったら体に染みつく」と指導され、センバツから逆算して1日700本を目標に素振りに励む。「安打で出塁し、自信のある走力でチャンスを広げたい」。甲子園の土を駆け抜けてみせる。 ◇チーム助ける打撃磨く 大谷咲翔(おおたに・さきと)投手(2年) 昨年秋の公式戦で先発は右翼手での1試合にとどまったが、代打や代走などで3試合に途中出場し、鳥取城北戦では投手としても登板。限られた機会で2安打を放つなど、植田監督の期待に応えた。 成長を実感できたのは中国大会・尾道商(広島)戦、1点リードの五回。無死一塁、代打で出番が回ってきた。何としても走者を進めたい重圧のかかる場面で、きっちり送りバントを成功。貴重な追加点につなげた。 1年時には、公式戦で犠打を失敗した苦い経験も。以来、自宅の鏡の前でバントの姿勢をチェックしてきたといい「チームを助けることができた」と喜ぶ。甲子園では「ボール球を見極めたしぶとい打撃で得点に結び付けたい」と一打を狙う。