60歳の親が転職したいと言っていますが、無理なのではと心配です……終活世代の就活実状とは その1
60歳を過ぎても、学び直しで就職が可能か悩むBさん
Bさんは61歳。60歳になってからやりたい仕事が見つかり、そのための資格を取得し転職を試みます。また、パソコンスキルも要求されますが、日常、パソコンを使って文書作成・メールの送受信等行っているので、問題はありません。 年齢で門前払いをされると思っていましたが、転職を希望するその職場は、定年がないとのことでした。 ところが、面接に挑んだBさんが目にしたものは、面接試験を進行する以外の面接官のやる気のない姿勢でした。その後、お祈りの選考結果と履歴書が、速攻で返送されてきました。予定より早い通知に、年齢による選別がされていたと思わざるを得ませんでした。
まとめ
終活世代の就活は、いつまで生きているかも関係してきます。終活世代は、「残りの人生どう生きるか=残りの人生をどう働くか」となる世代です。個人差はあるものの、年々能力が衰えていく年代であるため、転職先も限られてくるでしょう。 残された人生をどう生きるかを決めたら、迷っている時間はありません。思い立ったらなるべく早く行動することが重要になります。 必ずしも、願いどおりの仕事・収入を得られないこともあるでしょう。しかし、60歳を過ぎていれば、公的年金を繰上げ受給することもできます。ひと月繰上げるごとに、65歳で受け取る予定の0.4%減額されてしまいますが(例えば、60歳で受け取ると0.4×12×5=24%減額されます)、年金を受け取りながら無理せず長く働くことも、終活世代の働き方の1つではないでしょうか。 注意:年金を受け取りながら厚生年金に加入する在職老齢年金では、給与(賞与含む)と年金の合計が48万円を超えると、超えた分の2分の1の厚生年金が支給停止になります。 出典 厚生労働省 高年齢者雇用安定法 改正の概要 厚生労働省 令和4年雇用動向調査結果の概況 内閣府 令和5年版高齢者白書(概要版) 第1章 高齢化の状況(第2節) 第2節 高齢期の暮らしの動向 内閣府 令和5年版高齢社会白書(概要版) 日本年金機構 働きながら年金を受給する方へ 執筆者:林智慮 CFP(R)認定者
ファイナンシャルフィールド編集部