【就職ランキング】金融業界に強い、大学の特徴は? やはり強い「同窓会組織」
経済を支える金融業界は、新卒の就職先として根強い人気があります。そのぶん内定を勝ち取るのも困難です。そんな金融業界に多くの卒業生を送り出している大学の顔ぶれと、その理由を探ります。 【ランキング】金融業界への就職1~10位は?
金融業界は信用が重視される
大学通信の「2022年 著名400社 業種別実就職率ランキング 金融編(36社)」によれば、1位は一橋大学、2位は慶応義塾大学で、3位以下に学習院大学、早稲田大学、同志社大学、青山学院大学などが続いています。 大学通信 情報調査・編集部の井沢秀部長は、金融業界に強い大学の特徴について、「伝統があり、卒業生が金融業界に多く就職している大学」と話します。 「金融業界は信用が重視されるため、卒業生が業界内で活躍していることが大きなカギを握ります。また、金融業界をはじめ各業界に多くの卒業生が輩出している大学は、同窓会組織が在学生の就職を手厚くサポートしていることも特徴です。ランキング1位の一橋大学は『如水会』、2位の慶応義塾大学は『三田会』、3位の学習院大学は『桜友会』という同窓会組織があり、就職対策や面接の練習などのサポートを行っています」(井沢部長)
「人見知りしないこと」が実は大切
慶応義塾大学の卒業生のIさんが金融業界へ就職するために意識したのは、自分の経験と、業界で必要とされる能力をうまくマッチングさせることでした。 「金融業界は、入社してから営業に配属されることが多く、人見知りしない、誰とでも仲良くなれることが大切だろうと思いました。私は大学在学中に、オンラインで海外大学の授業を履修していましたが、対面で実際に会わなくてもオンラインで仲のいい友だちができました。就活では、この経験をもとに、言語を超えて多くの学生と仲良くなれたことをアピールしました」 Iさんは証券会社に総合職で入社し、現在は法人営業を中心に業務を行っています。 「上司から『この企業に行ってみて』と言われて、飛び込み営業をすることもあります。初めてお会いする法人のお客さまに、『新しい取引先を探していませんか』『決算書の改善をご希望ですか』などと売り込みます。証券会社なので最終的には資産運用のお手伝いが目的ですが、債券を買ってもらうにもまずはお客さまの財務状況に余裕があることが前提条件なので、そういった部分から提案をしています」