英住宅価格の下落加速、住宅ローン金利が上昇-ネーションワイド
(ブルームバーグ): 英国の住宅価格が8カ月ぶりの急激な値下がりを記録した。同国の住宅金融大手が明らかにした。住宅ローン金利の上昇などが響いた。
ネーションワイド・ビルディング・ソサエティーの推定によると、4月の住宅価格は前月比で0.4%低下し、3月の0.2%低下から落ち込みが加速した。市場予想は0.1%の上昇だった。
4月の住宅平均価格は26万1962ポンド(約5170万円)と、2022年夏に付けたピークを約4%下回った。
イングランド銀行(英中央銀行)による年内の利下げ見込みが後退し、市場の住宅ローン金利が上昇。それが不動産の潜在的な買い手の能力を圧迫し、昨年の低迷からの回復にブレーキをかけている。
不動産市場の落ち込みは、年内に予想される次期総選挙を前に、スナク政権の支持率低下の背景にある生活費の圧力が続いていることをあらためて思い起こさせる。英国は昨年、リセッション(景気後退)に陥り、そこからの弱い回復も住宅市場に反映されている。
原題:UK House Prices Fall Again After Mortgage Rates Creep Higher (2)(抜粋)
--取材協力:Andrew Atkinson.
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Irina Anghel