フランス人からの“略奪愛”でコンビ結成!“令和の夫婦漫才師”新宿のめる・はける
“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、初めてネタを見た新道が「正直ギョッとした」と驚いた、プライベートでも実際に同棲している“令和の夫婦漫才師”を紹介する――。 【プロフィル】 コンビ名‥新宿のめる・はける 結成‥2021年2月20日 所属‥フリー 男性‥のめる石塚 生年月日‥1988年11月19日 女性‥はける舞子 生年月日‥1998年12月17日 初めて会ったのは、私がMCをしていた新宿の30席くらいのお笑いライブでした。男性の方が急に「相方が女性芸人なんでよろしくお願いいたします」と、私が女芸人研究家ということを知ってアプローチしてきた。その姿がうさんくさく、すごく印象に残りました。 どんなネタをやるのかと思って見てみると、ネタ中に急にキスしはじめた。正直ギョッとしました。情報が何もない状態で、男女コンビが急にキスをしはじめた光景は事故にしか見えない。とてつもないインパクトでした。ネタの後半でまたキスをして漫才が終了。記憶には“何の前触れも関係性もネタ中に見せずにキスをした男女”とだけ残りました。 出会いは、はける舞子さんが大学生の時に働き出した新宿のガールズバー。その店の常連だったのがのめる石塚さんで、新人の舞子さんが目に留まり、2回目に猛アタック。はけるさんにはフランス人の彼氏がいたが、のめるさんは「2番目でもいいから付き合って~」と懇願。ちょうど彼氏のビザが切れ、帰国して遠距離だったので、遊び半分で付き合うことになりました。 しばらくして一緒に住みだすと、今度ははけるさんをお笑いに誘い、「新宿のめる・はける」が結成されました。その後、はけるさんはフランス人の彼氏に正直に浮気を報告すると泣かれて別れることに。正式にのめるさんと付き合うことになります。 このコンビは、はけるさんがマネジャーのような存在で、ライブのオファーも窓口ははけるさん。ガールズバーで働いていた経験からか、しゃべるのがとてもうまい。のめるさんもそこに魅力を感じたそうです。 こんな2人に実際に話を聞いてみました。 ――コンビを組んだ理由は はける「誘われたのが大学の留年が決まったタイミングだったので、『1年以内にテレビ出演がなかったらコンビ解散する』という約束でOKしました」 のめる「ツッコミがうまかったんです」 ――同棲の苦労は はける「相方が働けない人間なので、生活費を稼ぐため、毎日朝から日付が変わるまで働くのがつらい。いま大学院生なんですが、大学院も留年してしまいそう」 のめる「ジゴロとして至極幸せ」 ――漫才中にキスをするきっかけは はける「組んだばかりの時にネタをやった時にアドリブで、オチでフレンチキスをしたらウケたので、積極的にキスしようと思いました」 のめる「人前で接吻したかった。夫婦漫才師である宮川大助・花子さんや林家ペー・パー子さん、かつみ・さゆりさんも舞台でキスはしていないので、“令和の夫婦漫才”として思いつきました」 ――お互いに直してほしいところは はける「酒の飲みすぎ、体力のなさ、怒りっぽい、フロに入らない。酒を買いにコンビニに行く道で2回派手に転んで帰ってきたことがある。足腰が弱く転びながらも酒を買いにいく執念がむしろすごいとは思う。フロは3か月くらい入ってない時があったので、せめて週1は入ってほしい」 のめる「日常でも、もっとキスしてほしい」 ――お互いの一番好きなところは はける「顔、声、無邪気なところ」 のめる「いつ見ても美しい。そして何より優しくて教養があります」 最後に今後の目標について聞くと「フリーになってからテレビに出てないので、テレビにたくさん出たい。テレビ大好きなんです。テレビ命。キス芸でCMにたくさん出たい」だそうで、「出られるテレビ、募集中ちゅっちゅちゅ~です!」とのことでした。 ☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。
新道竜巳