<僕のヒーローアカデミア>涙なしには見られないスターの勇姿に「紛うことなき今回のMVP!」と反響
堀越耕平による大人気コミックを原作としたTVアニメ「僕のヒーローアカデミア」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)。5月11日放送された第140話「亡霊」では、アメリカのNo.1ヒーロー、スターアンドストライプが死柄木弔に“個性”新秩序(ニューオーダー)を奪われる。だが、ある仕掛けによって死柄木を追い込んでいくスターの最後の勇姿に、視聴者から感謝の声が寄せられた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】“個性”新秩序(ニューオーダー)で最凶の敵(ヴィラン)・死柄木弔(CV: 内山昂輝)と対峙するスターアンドストライプ(CV:朴ロ美)。 ■「僕のヒーローアカデミア」 本作は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて2014年32号より連載中の堀越耕平による人気コミックを原作としたアニメ作品。総人口の約8割が何らかの超常能力“個性”を持つ世界を舞台に、“無個性”の少年・緑谷出久(通称:デク、CV:山下大輝)が、憧れのNo.1ヒーロー・オールマイトの“個性”を受け継ぎ、名だたるヒーローを多く輩出する雄英高校のクラスメイトたちと共に最高のヒーローを目指していく物語だ。 “ヒロアカ”の愛称で親しまれ、原作漫画は4月4日発売の40巻をもって、シリーズ世界累計発行部数が1億部を突破。テレビアニメの第6期までの放送に加えて、劇場版も3作公開され、8月2日には第4作「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」が公開予定となっている。 ■スターとブラザーたちの絆が死柄木を追い込む! オール・フォー・ワン(AFO/CV:大塚明夫)が持つ他者の“個性”を奪い与える“個性”を継承し、今やその精神と一体化しつつある最凶の敵(ヴィラン)・死柄木弔(CV: 内山昂輝)の脅威に揺れる日本のピンチに立ち上がったアメリカのNo.1ヒーロー、スターアンドストライプ(CV:朴ロ美)。 彼女の持つ“個性”は、対象に触れた後にその名を呼ぶことで、その対象に新しいルールを設定することができる“個性”新秩序(ニューオーダー)。一見何でもできるチート級の“個性”だが、「一度に設定できるルールは2つまで」という制約があり、スターはそのうち1つを自身の身体能力強化に使っている。だが、それにも限度があり、満足のいくパワーが得られず苦しんだことも。“女の子だから”という理由で片付けられる人もいたが、スターが“ブラザー”と呼ぶ相棒の空軍パイロットたちは違った。スターを対等な仲間として認め、「(パワーが)足りねえなら、俺たち軍人で補え」と鼓舞するブラザーたち。 「僕のヒーローアカデミア」第140話では、スターがそんな彼らとの熟練の連携で死柄木を圧倒する。ブラザーたちが乗る戦闘機からのレーザー集中照射で死柄木の動きを封じた上で、アグパー司令(CV:山口恵)の指示で発射された新型極超音速大陸間巡航ミサイル「ティアマト」を自身の“個性”で旋回させ、“フィスト・バンプ・トゥ・ジ・アース”の拳で掴んだスター。「新型極超音速大陸間巡航パンチ」と名付けた強力な一撃で、“超回復”が追いつく前に死柄木を木っ端微塵に粉砕しにかかった。 だが、ルールが変わった一瞬の隙に地下深くに潜り込んだ死柄木は攻撃を回避。新秩序を奪うべくスターに迫る。死柄木が持つのは五指で触れたものを壊す“個性”、崩壊。互いに触れたら終わりの、まさに「SHITTY GAME(=クソゲー)の押し付け合い」のような緊迫するスターアンドストライプVS死柄木弔の頂上決戦の結果はいかに……! ■涙なしには見られないスターの最後の勇姿 地獄の底から這い上がり、ついにスターに触れた死柄木は新秩序(ニューオーダー)を奪いにかかる。すぐさまスターは「キャスリーン・ベイト(スターの本名)は崩れない!!」とルールを付与するも、耐久力の強化上限に引っかかり、崩壊が止められない。新秩序(ニューオーダー)も死柄木に吸引され、少しずつ崩れていくスターの身体。このまま死柄木との頂上決戦は、彼女の敗北で終わると思われた。 だがその瞬間、新秩序(ニューオーダー)を取り込んだ死柄木の身体に異変が起きる。まるで体内から攻撃を受けているかのように、突然身体が割れていく死柄木。スターは死柄木に掴まれる直前に新たなルールを付与していたのだ。「新秩序(ニューオーダー)は他の“個性”と反発する」と……。それによって、死柄木の体内で新秩序(ニューオーダー)が複数の“個性”と反発し、次々と破壊していく。 スターは自らの命と引き換えに、新秩序(ニューオーダー)を奪われ、全滅する“最悪”を回避したのだ。薄れていく意識の中、ブラザーたちやアグパー司令官に心でお礼を伝えるスター。最後に思い出すのは、かつて自分を助けてくれたヒーロー、オールマイト(CV:三宅健太)の背中だ。 「あなたが私を救けてくれたから、素敵な夢に溺れられた。だから、オールマイト。これが私の恩返し」 朴ロ美の熱演とともに繰り出される詩的なセリフがあまりに素敵で、ブラザーたちに敬礼し、崩れていくスターの姿が涙で滲んでいく。極め付けは「超えてたよ。お前はずっと……最高のヒーローだったよ」というブラザーの台詞だ。自分の死後も、誰かが必ず死柄木を倒すと信じて最後の賭けに出たスターアンドストライプ。結果的にそれは死柄木に大ダメージを与え、日本のヒーローたちに死柄木とAFOを倒す猶予を残した。アニメではたった2話の出演となったが、誰にとっても忘れがたいキャラクターとなったことだろう。 視聴者からも、「ありがとう、スターアンドストライプ!」「出番は短かったけど、かっこよくてとっても印象に残る素敵なスーパーヒーローだったよ」「紛うことなき今回のMVP!」「スターアンドストライプに敬礼!!」といった感謝の声が相次いだ。 ※朴ロ美のロは、王へんに路 ■文/苫とり子