「目に唐辛子入れられた感じ」インド大気汚染悪化で街が真っ白…タージマハルも見えなくなる
FNNプライムオンライン
白くかすみ、視界が利かない街中をジョギングする人々。 近くの建物や鳥が止まる木々もほとんど姿を確認することができません。 インドの首都ニューデリーでは今、こうしたスモッグが街中を覆い大問題になっています。 市民は「この大気汚染はひどいぞ!目はいつもヒリヒリして涙が出てくるし、まるで唐辛子を入れられた感じじゃよ!」と話します。 市内を上空から見ると、白く分厚い“スモッグ”が街全体を覆っているのが分かります。 また、視界を遮られ何もないように思える映像では、実は画面の中央に大きな橋が架かっています。 こうした大気汚染は首都に限った話ではありません。 人々がある有名な建物を背景に写真を撮っています。 どこか見覚えのあるシルエットは、実はインド北部にある世界遺産タージ・マハル。 誰もが息をのむ美しい風景も、この日はかろうじてシルエットだけが見える状態。 訪れた女性は「写真は撮ったけど、スモッグが濃すぎて何も写ってないわ…」と話しました。 国のあちこちで大気汚染が深刻化するインド。 原因は何なのでしょうか。 慢性的な問題となっている自動車の排ガスに加え、農地の野焼きや気温の低下など、この時期ならではの事情が重なったため、より深刻度が増したのだといいます。 最近インドでは、大気汚染の指標が6段階で最も悪い「深刻」レベルに引き上げられる日も多く、市民生活にも大きな影響が出ています。 大学生は「この大気汚染のせいでクラスは閉鎖され、オンライン授業に切り替わりました。まるでコロナ禍のロックダウンに戻ったかのようです」と話しました。 こうした状況を受け、インド政府は首都ニューデリーでのトラックの乗り入れや公共工事を禁止するなど、事態の収拾に乗り出しています。
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