辰吉寿以輝 12・12後楽園で中嶋一輝の東洋太平洋王座に挑戦「オヤジもここで取ってる。倒して勝つ」
「ボクシング・フェニックスバトル126」(12月12日、後楽園ホール) 元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎の次男で東洋太平洋スーパーバンタム級7位、日本10位の辰吉寿以輝(28)=大阪帝拳=が、王者・中嶋一輝(31)=大橋=に挑戦する東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチが行われることが16日、都内で発表された。 8月27日に後楽園ホールで中嶋が初防衛後、寿以輝がリングインし、12月のタイトル戦が決定的になっていた。 寿以輝は中嶋の印象を「強いチャンピオンやと思っています。エエ男やなと思います」と語り、自身が勝っているところを「気合ですね、気合」ときっぱり。 初のタイトルマッチに「ここまで約10年か9年ぐらいかかってる(デビューは2015年4月)んで、しっかり取ります。倒して勝つつもりです。せっかくのタイトルマッチなんで、倒さんと面白くない」と、KOでの一発戴冠を宣言した。 アウェーとなるが、気持ちの違いは「ゆうても日本なんで、特にないです」といい、4年ぶり3回目の後楽園ホールでの試合には「ボクシングの聖地なんで、オヤジもここで取ってるんで、しっかり取らんとなと思っています」と、父が4戦目で日本タイトルを獲得した場所での親子戴冠を目指す。 当時の父の試合は映像で見たといい、「生意気やなあと思います。全部生意気でした」と笑顔も。父・丈一郎からは初タイトル戦について「大してそんなに何も言われてない」というが、当日は父も「もちろん来ます」という。 迎え撃つ中嶋も「前回もKOして倒せたので、今回もKOで勝ちたい」とKO宣言。関西(奈良)出身とあって「辰吉っていう名前は有名なんでうれしい」と、息子との防衛戦は歓迎し、「世界チャンピオンの息子さんということで、敬意を持って倒したい。大阪で有名な名前なんで、勝って僕の名前を全国に聞かせたい」と辰吉親子の知名度は利用する構えで、「全部の面において僕が勝っていると思います」と自信を見せた。 プロモーターである大橋秀行・大橋ジム会長は「両者、一発パンチがあるので、1ラウンドから目が離せない、緊張感のある試合になると思う」と期待。 寿以輝が所属する大阪帝拳の吉井寛会長は「大阪ではそれなりには知名度があって、けっこう下積みも長くて、オヤジとすぐ比較されて精神的にいろいろと思い詰めたこともありますし、ケガもして、やっとここまで来れたなというのが一番感慨深い。いい試合で頑張ってほしい」と、しみじみと話していた。 なお、当日は王者のセムジュ・デビッド(中日)に1位の小畑武尊(ダッシュ東保)が挑戦する日本ウエルター級タイトルマッチ、山﨑裕生(大橋)と武藤涼太(松田)の日本ユース・スーパーバンタム級王座決定戦も行われる他、昨年の全日本選手権を制した田中将吾(大橋)がプロ2戦目でナッツァポン・マイノム(タイ)と対戦する。 また、11月22日に韓国で開催されるフェニックスバトル・ソウルで、王者・帝尊康輝(一力)にダイレクトリマッチで前王者ユン・ドクノ(韓国)が挑戦するWBOアジア・パシフィックスーパーミドル級タイトルマッチが行われることと、WBOバンタム級王者・武居由樹(大橋)の後輩でK-1から転向してきたヘビー級の星龍之介(大橋)が、デビュー戦でイム・ホゥオン(韓国)と対戦することが15日夜に発表されている。