ゲーム会社が温泉施設を承継した理由とは?儲けだけではない運営方針を紐解く
前オーナーの想い
譲渡はすんなり決まったのでしょうか? ゲーム会社の社長は、半年かけて西日本の温泉巡りをして、この温泉施設を見つけます。譲渡した前のオーナーは「一般の住宅と同じ不動産としての価値だけでいい」と言っていたそうです。 実は、ゲーム会社以外にも、海外から現金1億円を持ってきて「ここの温泉を買い取りたい」なんてオファーもあったそうです。 藤原「『個人だけの利用では売りません』と断りました」 北野「大金持ちは年に何回は温泉に来たらええわって別荘感覚ね。でもあくまでもこの温泉はみんなに開放してっていうことなんだよね」 前のオーナーは、価格ではなくて「想い」を重視したのです。
みんなが交流できる温泉施設に
結果的に温泉施設をゲーム会社に譲渡したのは正解だったのでしょうか? 藤原「社員さんの健康のためだけではなく、eスポーツ関連のグッズも施設においているらしく、2000冊の漫画やフィギュアなど、ゲーム拡げるんだというところで、ゲームクリエイターを集うところにしたいと」 北野「この会社がM&Aしたとなれば、『(ゲーム関係の)みんなにウチの温泉は入りに来てよ』って交流も図れるよね」 面白い発想だなと感心しきりの北野。もともとは社員のための福利厚生のM&Aでしたが、話がどんどんいい方向に展開したようです。「M&Aの可能性はめちゃくちゃ広がる?」と藤原さんに尋ねます。 藤原「ただ事業同士のM&Aじゃなくて、誰向けにM&Aを仕掛けるかっていうことだったら、社員のためだったりとか幅広く検討できるかなって」 北野は、この温泉施設をゲーム会社が受け継ぐことによって、交流の場になればイメージアップの効果も望め「面白い効果になりそう」と期待しました。 (野村)