少女と乳母の絆を描く「クレオの夏休み」、アニメーションシーンと著名人コメント&漫画&イラスト公開
大好きな乳母に会うためにパリからアフリカの島国へ旅立った少女クレオの物語を紡ぎ、2023年カンヌ国際映画祭批評家週間のオープニング作品に選出された「クレオの夏休み」が、7月12日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で公開される。クレオの心象を表すアニメーションシーンの映像、ならびに著名人のコメントと漫画&イラストが到着した。 少女の幼い心象風景を表現したアニメーション マリー・アマシュケリ監督は「私にとってアニメーションは、子どもの内なる世界、クレオが感じているけれど言葉が足りなくて表現できないことに、最も直接的にアクセスできるものです。アニメーション部分は、児童書の作家兼イラストレーターである友人のピエール=エマニュエル・リエに、共同監督とグラフィックリサーチとデザインの監督を頼みました。私たちは、素晴らしい色彩感覚を持つピーター・ドイグとフェリックス・ヴァロットンの作品を参考にして、一枚一枚のフレームに手作業でアニメーションペイントを描くことにしました。背景とセットはイラストレーションソフトの最先端技術を使用し、両方のテクニックを組み合わせて女性中心のチームで取り組んでいきました」と説明している。
〈コメント〉
子供が子供らしく映画に映っているのだけで、奇跡みたいなものだ。それ以上に、クレオ役の子が輝いている。どうやったらこんなの撮れるのか、不思議だ。 ──沖田修一(映画監督/『子供はわかってあげない』) なんて繊細な心の揺らぎが映し出されているのだろう。心と心が深く繋がることはどんな関係をも越えてゆく。 ──森絵梨佳(モデル) こどもの頃はひとつひとつの別れに敏感だった。今よりずっと巨大な出来事だった。この映画を観て、そのことを思い出した。 この映画では2度別れが描かれる。1度目から2度目までの間に、クレオさんはまるでちゃんと別れるための準備をしているようにも見えた。 こどもの頃の方が別れを理解していた。大人になってからは、うまく理解することができない。この映画で、大人の涙のほうが悲痛なのはそのためだと思う。2度の別れの、そのどちらともとても気丈だったクレオさんの姿が胸に残っています。 ──森井勇佑(映画監督/『こちらあみ子』) 終始、カメラの距離が近い。観終わって、あれは大好きな人に抱きしめられていた、あたたかな記憶の距離なのだと腑に落ちた。 ──小川紗良(文筆家・映像作家・俳優) お別れは永く私のそばにいて疼いて示すその輪郭を ──岡本真帆(歌人) クレオのいっぱいの感情表現に心が奪われっぱなしでした。 かけがえのない人と人としての結びつきを画面いっぱいで見てほしい映画。 きっと体温や息遣い感情の音まで感じ取れるでしょうから。 ──野村友里(料理人/eatrip主宰) クレオの感情の冒険をグロリアの無償の愛が包み込み温かい時間が流れていく。 沢山の愛が詰まっていてとても幸せな気持ちになれました。こんな素敵な作品に出会えて幸せです。 ──前田敦子(俳優)
Story
父親とパリに暮らす6歳のクレオは、いつもそばにいてくれる乳母のグロリアが大好き。ところがある日、グロリアは遠く離れたアフリカの島国カーボベルデに帰郷することに。 突然の別れに戸惑うクレオを、グロリアは自身の子どもたちもいる母国の家へ招待する。そして夏休み、クレオは再会できる喜びを胸に、ひとり海を渡ってグロリアのもとへ──。 「クレオの夏休み」 ©2023 LILIES FILMS 配給:トランスフォーマー