市川團十郎、息子・新之助が「優しい」と感じる“令和的”な指導法「オブラートにオブラートに」
新之助の今年の漢字は「思いつかなかった」
歌舞伎俳優の市川團十郎、長男の市川新之助が24日、東京・中央区の歌舞伎座で行われた「F1ラスベガスGPパブリックビューイベント『Live screening of the FORMULA 1 HEINEKEN SILVER LAS VEGAS GRAND PRIX 2024 in KABUKI-ZA TOKYO』」に登場し、F1日本グランプリアンバサダーに就任。囲み取材に応じ、今年を振り返った。 【写真】「ママとそっくり」「素敵なレディ」 市川團十郎が公開した豪華な飾りつけで麗禾を祝う実際の様子 團十郎は22年から始まった『十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業』が24年10月に大千秋楽を迎え、23年6月には17年に亡くなった妻・小林麻央さんの7回忌を終えた。團十郎は、「長く続いた襲名披露期間、倅(せがれ)も大きな風邪もひかずに全うしてくれて、(成田屋の歌舞伎十八番の)『外郎売』『毛抜き』、口上、『連獅子』の子獅子とやり遂げてくれました」と、新之助を評価。「私は“やり遂げること”が必然なのですが、家族として乗り越えられて、麻央も見守ってくれてたんじゃないのかな、という節目を迎えられました。これからは八代目新之助、十三代目團十郎として、『これから始まる』というタイミング。見つめ直す期間に入りました」と語った。 新之助は父・團十郎の指導について「けいこの時も優しく教えてくれます」と明かし、「つらい時もありますけど、大半は楽しい」と余裕を見せた。そんな息子の姿に團十郎は「私は常に厳しくあると思っていますが、『優しい』と言われる。時代ですね」と語り、「父(十二代目市川團十郎)は昭和初期なので、もういろいろやられながら育った。私も昭和なので、いろいろやられながら成長しましたが、この時代にそういうことすると、ダメじゃないですか。オブラートにオブラートに(包む)」と“令和的”な指導をしているという。「肝心なところを突いていくという時の、“肝心な時”が、(本人に)響く時があるのかな」と語った。 1年を振り返り「今年の漢字」を聞かれた新之助は、「楽」という一文字を選択。しかし、選んだ理由を「思いつかなかった」と明かし、報道陣を笑わせた。團十郎は「もうちょっと、12月くらいに聞かれたらいいよね」とフォローし、「私は1文字では収まらない。2文字で『終始』ですね。終わると始まるで『終始』」と説明。「襲名披露が終わり、團十郎として改めて始まる」と語った。 今回は25年4月にF1日本グランプリの決勝が三重・鈴鹿で行われることから、團十郎がF1日本グランプリのアンバサダーに就任。アメリカ・ラスベガスで現地時間23日22時に開催された『FORMULA 1 HEINEKEN SILVER LAS VEGAS GRAND PRIX 2024』のパブリックビューイングが歌舞伎座で行われた。歌舞伎座でのF1パブリックビューイングは初となる。
ENCOUNT編集部