「お金をもたらしてくれる方に向く政治が国民全体の活力を奪う」 立憲・泉代表に聞く 政権を取る覚悟は
去年明るみに出た「政治とカネ」の問題で自民党への批判が強まっている。野党第一党である立憲への注目が高まる…かもしれない。このタイミングで、立憲民主党・泉健太代表に話を聞いた。
■提唱する「ミッション型内閣」 2つの優先課題
--Q.他の野党に呼びかけていますが、「ミッション型内閣」とは何でしょうか? 【立憲民主党・泉健太代表】「分かりやすく言えば、これだけ腐敗した自民党政権を変えねばならない。これが一つのミッションです。それだけでも『政治改革内閣』として成り立ち得ると思います。それ以外に『国民生活を豊かにする』ことも、新政権のミッションにしたいと思っています。何をするか分からない政権を作るのではなく、成すべきこと・実行することを明確にする。これが『ミッション型内閣』です」
--Q.政権を運営すると、色んな分野の出来事が後から後から出てきます。元々決めたミッション以外のことが起こった時、また「決められない政治」になるのではないですか。 【泉代表】「ならないですね、全然。今の自民党・公明党にしたって、ウクライナのこともコロナのことも予想はできないけど、国民生活を守るために対処するのは共通のことであって、できるのではないですか。なぜ我々だとできないの?できるでしょう。予期せぬことに対応するのは政治の常識、当たり前の責務なので、十分対応できます」
■以前の民主党政権 当時は「有言不実行」みたいに感じましたが…
--Q.自民党中心から政権交代となると、これまで細川内閣、羽田内閣、それから民主党政権が3代あったけれども、あまり上手くいった試しがない。総括しないといけない。泉代表はあの民主党政権をどう捉えているのか教えてください。 【泉代表】「一つは当たり前ですが、自民党の腐敗した政治を退場させることができた。既得権を一度壊すことができるだけでも、ものすごく国家的には重要な改革になります。 もう一つは、新しい社会像を示すことができた。自民党はようやく今、児童手当の所得制限を撤廃するところに戻ってきましたが、本来それは10年前に当時の民主党が示した姿です。当時からそれを進めていれば、我が国の今の姿というのはもっと変わっていたと思います。 もう一つ、政策の優先順位を変えることができた。まさに『コンクリートから人へ』とか。当時の政権交代によって、少なくとも予算の使い方や優先順位が変わり、それはその後の自民党政権においても大きな影響を与えてはきていると思いますね」 --Q.そういう部分もありましたが、「いつも揉めていて決まらない」とか、マニフェストが「やってみたら上手くいかなかった」とか、“ガソリン値下げ隊”といっても結局「下がりませんでした」とか。「有言不実行」みたいに当時の国民は感じたと思います。
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