ECBレーン理事、6月データはサービスインフレの疑問に答えず
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)が抱える基調的な物価上昇圧力を巡る疑問に6月のインフレデータが答えることはないだろうと、チーフエコノミストを務めるレーン理事が述べた。
レーン氏は2日、年次フォーラムが開かれているポルトガルのシントラで、ブルームバーグテレビジョンに対し、ラガルド総裁と同じく追加利下げが7月に行われる可能性が低いことを示唆。2%のインフレ目標に向かっていることを示す証拠集めで忍耐を呼びかけた。
ECB総裁、「確信には時間がかかる」-インフレに不透明性残る
「7月の会合にとって問題は経済面になるだろう」と指摘。「6月のインフレデータを巡ってはサービスインフレに疑問が残る」とした上で、「こうしたデータでそれは解決しない」と語った。
フランスの政治混乱については、ECBの対応を必要とするような市場の無秩序な変動を示す兆候は見られないと指摘。「選挙で市場がリプライスに動くのは明らかに自然なことだ」とした上で、「選挙はいつでもあり、スプレッドも常に動いている。言うまでもなく、フランスは重要な国だが、私には通常のリプライシングのように見える」と述べた。
原題:ECB’s Lane Says June Data Won’t Answer Questions on Services (1)(抜粋)
--取材協力:Joao Lima、Marilen Martin.
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Francine Lacqua, Mark Schroers, Alexander Weber