「パパ同士で言葉のラリーがない」テレ朝・菅原知弘アナが1年の育休で感じたのは孤独と軋轢? 男性育休を広めるには
菅原アナは「幼稚園でも年長さんなどの親の間では、パパ友のコミュニティはあるかもしれないが、うちはまだ2歳だから1年足らず。一方、ママ友コミュニティはすごくて、妻はほとんど送り迎えは行っていないのに、たまに行くと『わ~久しぶり!』みたいな感じで仲良く話す」と語った。
■菅原アナの妻「生活リズムや段取りにいちいち意見を言ってくる」
菅原アナがもう1つ感じたのが、家庭内の軋轢だ。「ケンカは育休前より増えてしまった。一番ひどい時は『子どもがいなかったら離婚してたわ』と言われたりとか、自分も『なんで結婚したんだ』みたいなことを言ってしまった」と明かす。 原因は、夫婦が同時に育休を取っていることになる。お互いにひとつ屋根の下、24時間ずっと一緒にいるという特別な環境と、育児に対するズレ。菅原アナの妻は「私と子どもとの生活リズムがあって、こういう段取りでやっていくってところに、このうるさいの(菅原アナ)がいちいち言ってくる」と冗談を交え、話す。
これに菅原アナは「モチベーション高く入りすぎた。産後1カ月くらいは、料理や洗濯、その他細かいことをすべてやっていた。しかし、2、3カ月目になるにつれ、妻としても私のやり方に納得しない部分が出てくる。例えば、食洗器のお皿の並べ方や洗濯物の干し方でルーティンがあり、それを崩してほしくないと。一方で私も“こうしたい、ああしたい”が出てきてぶつかった。ただ、私は長男の時に3週間しかやっていなかったので、後から入ってきた身だ。妻のやり方を尊重した上で、私がそれを踏襲していくのが理想だと今は思っている」と語った。
■日本の育休制度は世界でも稀? 「夫婦一緒に取れるのは特殊」
甲南大学教授の中里英樹氏によると、日本の育休制度は「世界で稀なくらい恵まれている」という。「給付金は父親だけで6カ月くらい、約8割の手取りがもらえる。また、1年取れるというのは世界でもかなり珍しい。母親が専業主婦でも育休を取っていたとしても、父親もそれだけ取れるのは他にはない」と述べる。 ネットには「家事を一通りやったからって筋トレしにジムに行かないで!まだやることある」「指示がないと何したらいいか分かってない!」「育休=長期休暇と勘違いしてない?」といった妻側の声がある。中里氏は「最初の1カ月は、母体の回復やメンタルで大変な状況になることが多い。そこを一緒にやるというのは、パパ育休のそもそもの趣旨だと思う。ただ、一緒にい続けるとなかなかハードで、2カ月くらい経つとすれ違いが見えてくる。海外では、最初に父親も一緒に取った後、母親だけの時間に戻り、母親が復帰する時に父親が1人で再び取るという形だ。ずっと一緒に2人いるのは特殊だ」と説明。
また、分担ではなく交代で行うことを提案。「2、3時間任されて帰ってきて『何も片付いてないじゃない』と言われると、めちゃめちゃけんかになる。やることを分けるのではなく、“この日は丸々全部やる”と任せた方がストレスは少ないと思う」とした。(『ABEMA Prime』より)