【福岡ボート(サマータイム)一般】田中宏樹 目指すは九州の穴男
<26日・福岡ボート・2日目> 甘んじて結果を受け入れた。2日目前半1Rを3着で終えた田中宏樹(36)=福岡=は、後半5Rでは5着。2周目には3着を狙える位置に付けていたが、事故艇があったことで勝負はできずに5番手にならざるを得なかった。「これはルールなんで仕方ないです」。結果的に大敗となったが、まだ底を見せたわけではない。 機力はジワリと上昇ムード。初日からまずまずのレベルにあったが、「伸びを求めて伸びは普通より少し上」とペラ調整で着実にパワーアップ。「でも、まだ本体の底力を引き出し切れていない。もっと上のレベルにできそう」。底を見せていないのはレース内容だけではない。上積みの余地を残すのは終盤に向けての好材料だ。 今期(昨年11月~)は現在勝率5.33と自己最高ペースで、A級昇格もまだ可能性を残す。もちろん本人も「意識している」と意欲的だが、見据える視線はさらに〝先〟を見ている。「今から業界のスターになろうなんて考えていないです。目指すのは好配当を出してお客さんを楽しませる選手。『九州の穴男』?いいですねぇ、そのニックネーム(笑)」 116期の養成所時代には在校勝率6.42(在校5位)という高勝率をマークした逸材。まだ36歳。非凡な能力を考えれば、まだまだ夢を追う時間はたっぷりある。「A2になれなくても、今までの成績を上回れたというのはいい傾向。もっとやれると信じて頑張るだけです」。自らの存在をアピールするには、3大特選はうってつけ。福岡の名バイプレーヤーを目指して確かな爪痕を残す。(森 大輔)