“困ったことがあれば話していいんだよ”ヤングケアラーへの理解を深める出張授業…市内の全小中高校で実施は北海道初の試み 北海道恵庭市
北海道放送(株)
家族の世話や介護に追われる子どもたち。「ヤングケアラー」への理解を深めてもらおうと、北海道恵庭市の学校で出張授業が始まりました。 北海道ヤングケアラー相談サポートセンター 加藤高一郎センター長 「家の中の事が大変になってきて、部活や自分の時間をできなくなってくる。当たり前にやっていることができなくなる状態をヤングケアラーっていいます」 恵庭市の柏陽中学校で全校生徒が耳を傾けるのは、ヤングケアラーについて学ぶ授業です。 ヤングケアラーとは大人に代わって、日常的に家族の世話や介護をしたり、家計を支えるためにアルバイトをしたりする18歳未満の子どもたちです。 当事者が支援が必要と自覚しにくいことが、課題となっています。 この出張授業は、恵庭市が4月施行した「ケアラー支援条例」の取り組みのひとつとして、支援団体と連携し今年度、市内すべての小中高校で行います。 ヤングケアラーへの理解を深めてもらうことが目的で、マチの全ての学校で授業を行うのは、北海道内初の試みです。 北海道ヤングケアラー相談サポートセンター 加藤高一郎センター長 「友だちが部活を辞めることになったらどうする?」 受講した男子生徒 「相談に乗るぐらいしかできない」 北海道ヤングケアラー相談サポートセンター 加藤高一郎センター長 「実はこれだけでいいんです。(相手の)話をきいてあげてください」 受講した女子生徒 「(ヤングケアラーという)言葉しか知らなくて…。周りにそういう事情を抱えている人がいたら、もう少し自分も気を配ったり、声をかけてることが大切と感じた」 「ヤンサポ(相談窓口)を調べて、知っておくだけでも違う」 北海道ヤングケアラー相談サポートセンター 加藤高一郎センター長 「子どもたちが孤立しないように“困ったことがあったら話していいんだよ”っていう環境を作ることが大事と思っている」「人に話すことで何かが変わることを実感してもらいたい」 北海道ヤングケアラー相談サポートセンターでは、家族に関する悩みは一人で抱えこまずに、いつでも電話で相談してほしいと呼びかけています。
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