チームのシンクロ率が勝敗を左右した2nd Stageの1:1チーム対決の結果は?<Nizi Project Season 2 Part 2>
JYPエンターテインメントとソニーミュージックが組んだ日韓合同オーディション・プロジェクト「Nizi Project Season 2」。グローバル・ボーイズグループ・”NEXZ”誕生までの軌跡を考察と共に振り返る。韓国編となる「Part 2」第5話では、2nd Stageの1:1のチーム対決後半戦と個人順位が発表された。 【写真】 感情を込めて歌えるようになり、歌のスキルがアップしたセイタ ■「歌vsダンス対決」となった後半戦 前回、ユウヒ・ユウキ・ミラクの「マンネーズ」と、ユウ・ハル・エイジの「Rain Boys」が戦い、軍配は「Rain Boys」に上がった。そして今回は、トモヤ・ショーン・タイガの「世界三大プリンス」と、ケン・セイタ・ソウダイの「三色団子ヒーローズ」が対決。この2組のバトルを、J.Y. Parkは「歌vsダンス対決」と説明した。ケンチームの「歌唱力と感情表現」とトモヤチームの「華やかなパフォーマンス」、それぞれの強みを生かしたパフォーマンスに期待が高まる。 ■ケンチームのポイントは、“演技力” 先攻は、ケン率いる「三色団子ヒーローズ」。課題曲は、2PMの「Comeback When You Hear This Song」。別れた恋人に「この歌を聴いたら戻ってきて」と訴える内容で、J.Y. Parkは「歌とダンスを通して、優れた演技力を見せてほしい」と、“見る人の心を奪う表現力”に期待した。 だが、初日のレッスンでは、トレーナーから「どんな感情でこの歌を歌ってるのか、全然伝わってこない」と、厳しい口調で指摘が。この楽曲はテクニックで聞かせるタイプの歌ではなく、感情表現が全て。それが出来ていないのは、深刻な問題だ。3人は開始早々、壁にぶち当たってしまった。 そして、本来ならリーダーのケンがチームを引っ張っていかなければならないのだが、普段自分からハッキリ意見を言うタイプではない彼は、慣れない役割への戸惑いとリーダーの役目を果たさなくてはという責任感で悩んでいた。 そんなケンは、3人の心が1つになるように、とセイタとソウダイに2人への感謝の気持ちを綴った手紙と共に、手作りの名前入りブレスレットを渡した。2人はケンの心遣いに大感激。常にそのブレスレットを付けて練習に励む彼らの絆は、日に日に強くなっていった。 そして、感情表現について指摘され続けていた彼らは、歌詞をセリフのように読んで心情を理解する方法を思いついた。これはケンの提案で、演技をする事で歌詞の理解度が増して表現力も上がるのでは、という発想だったのだが、J.Y. Parkが望んでいた「歌とダンスを通した演技」という最大のポイントに偶然ながらも行きついたカタチとなった。 ■最高レベルのシンクロ率を見せたケンチーム 本番ではそんな練習の成果がしっかりと表れた、歌の世界観がしっかり伝わる表現力で、J.Y. Parkも一気に引き込まれた様子。そして、パフォーマンスを見終わった後、「いろんな面で期待以上のステージ」だったと高く評価した。歌だけでなくダンスも素晴らしいシンクロ感を見せ、「3人の統一感も最高レベル」と絶賛。練習量が感じられるパフォーマンスだった、と彼らの努力を大きく認めた。 そしてJ.Y. Parkは、感情を乗せて歌ったケンとセイタの成長を笑顔で褒めた後、ケンに「自分がどこまで成長できると思うか?」と尋ねた。それに対して、ケンは、ミッション前に日本合宿での自分のパフォーマンスを見返している事を打ち明け、当時のヘタな自分が今ここまで変われたのだから、もっと一生懸命に練習すれば、自分の想像以上にこの先も実力が伸びるのではないかと思っている事を告げた。それを聞いたJ.Y. Parkは「私もどんどん信じるようになってきました。ビリの逆襲はまだまだ続きます」と、大きな笑顔を見せた。 称賛が続く中、「1つだけ残念なところがあった」とJ.Y. Park。歌の最後のパートで、彼はソウダイに強烈な印象を残してほしかったが、持ち前の高い歌唱力を爆発させられなかった事を惜しがった。ソウダイは、自分がミスをしてグループの評価が下がってしまう事を恐れ、思い切って歌えなかったのだ。そんな彼に、J.Y. Parkは「次回は思いのままに歌ってほしい」とアドバイスした。 ■3人のダンスがどうしても揃わないトモヤチーム… 大絶賛されたケンチームの後で、緊張感が高まったトモヤ率いる「世界三大プリンス」チーム。課題曲はWanna Oneの「Energetic」。J.Y. Park の選曲理由は、トモヤたちに「速くて正確でシンクロ感のあるK-POPの典型的なパフォーマンス」を期待したから。3人が1人に見えるほど完璧に揃ったダンスを披露するには、並大抵の練習量では無理。どこまで努力できるかがカギとなる。 練習を始める前に、リーダーのトモヤは、個人レベルテストの順位が8位のショーンと11位のタイガに「もっと順位が上がってほしい」と伝え、基礎練習を徹底する事を提案した。トモヤと共に基礎練習を始めた練習生経験の無いショーンは、基礎の大切さを実感し、少しずつ成長していき、自分の課題も明確にわかるようになっていった。 しかし、トレーナーとの練習の際、3人のダンスのタイミングが何度やっても合わず、思わぬ壁にぶつかってしまった。ショーンは指摘される点が2人より多く、「自分が足を引っ張っている」と気持ちが重くなった。だが、「絶対デビューしたい」という気持ちを胸に、「これが最後かもしれない」との覚悟で毎日頑張っている事をトモヤとタイガに打ち明けた。するとタイガも、ラストチャンスだと思っていると告白。2人の気持ちを聞いていたトモヤはしばらく考え込んでいたが、自分たちは「ここでデビューする!」という目標があるから、後悔の無いように1日1日を大切にして頑張ろう。そうすれば結果は付いてくる、と2人を、そして自分も勇気づけた。 ■個人としてはスキルアップしたが… 心を1つにした彼らは、トモヤを中心に、動きが3人で完璧に合うまで数えきれないほど練習を繰り返す日々。倒れそうになるほど限界まで努力を重ね、本番に臨んだ。彼らのパフォーマンスを見終わったJ.Y. Parkは、3人ともが自分の足りない点を克服してきた事を評価した。特にトモヤは、ダンスの正確さとフィーリング、共に良かったと高評価され、自らの持つスター性に頼らず、動きの1つ1つに気を配って完璧なダンスを見せた点を称賛された。 そしてショーンは、K-POPダンスの速さと正確さがいつも足りなかったが、今回は改善されていた、と成長を認められた。タイガも動きに軽さが出た事を褒められた。 だが、このように個人の弱点は克服できたが、チームの統一感においては「残念だった」とコメントし、トモヤのソロパートの時のショーンとタイガの動きが、まったく合っていなかった、と指摘した。Wanna Oneは11人で全てのタイミングが完璧に合ったパフォーマンスを見せていたが、トモヤたちはまだデビュー前でプロではない事を差し引いても残念な状態だった、と告げた。 ■チーム対決の結果と個人順位発表 2チームの勝敗は、どちらも良い点と残念な点があったが、「良いところが多かった方」との理由で、ケンチームが勝利した。「チームワークが悪いのは、リーダーのせい」と、自分を責めるトモヤは、肩を落とすショーンとタイガに「ごめん」と謝った。 対決が終わり、個人順位の発表へ。1位は、ハル。1st Stageでは5位で、「もっと上に行きたい」と思っていたが、1位になれるとは思っていなかったようで、感謝すると共に「今回よりもっと良い姿を見せられるように、また頑張りたいと思います」と、努力を忘れない姿勢を見せた。J.Y. Parkはハルに、今日の彼のパフォーマンスを必ずRAINに見せる、と約束し、ハルは嬉しそうな笑顔でお礼を言った。本人に見せるという事は、それだけ完璧な出来だったという事だ。是非、RAINの感想も聞いてみたい。 2位はトモヤ。高い順位で嬉しいはずだが、ショーンとタイガの事を考えると素直に喜べないのか、複雑な表情を浮かべていた。3位はユウヒ。彼もすっかり上位の常連だ。4位ユウ、5位ケン…と続き、9位のソウダイまで発表が終わると、1st Stageで12位だったミラクに緊張が走る。2回12位になったら脱落してしまうからだ。だが、今回は10位となり、次の審査へ進める事になった。 今回の12位は、ショーン。だが、J.Y. Parkが「今日は、ダメだった人は居ませんでした」と言ったように、彼がダメだったわけではない。順位を付けると最下位になってしまった、というだけだ。しかし、それは全体のレベルが上がっている事を示している。もうこの段階まで来ると「出来て当たり前」なのだ。ここからは、いかに個性や自分だけの強みを見せられるか、と同時にグループのメンバーとしてのバランスも必要になってくる。3rd Stageがさらにハイレベルで熾烈な戦いになるのは確実だ。 オーディション番組『Nizi Project Season 2<完全版>』は、Huluにて全話独占配信中。また、デビューグループ“NEXZ”による初の冠番組『MiracleZ』が、1月12日よりHuluにて独占配信スタート。毎週金曜夜10時に新エピソードが追加される。 ◆文=鳥居美保 ■2nd Stage 個人順位 1位 ハル 2位 トモヤ 3位 ユウヒ 4位 ユウ 5位 ケン 6位 セイタ 7位 ユウキ 8位 エイジ 9位 ソウダイ 10位 ミラク 11位 タイガ 12位 ショーン