法改正で釣り客を乗せる遊漁船にも変化 安全運航めざし「慣れるまでは大変だけど対応して」
RKB毎日放送
北海道の知床半島沖で26人を乗せた観光船が沈没した事故から2年。この事故を受けて釣り客を乗せる遊漁船に関する法律が4月に改正されました。安全に運航するための法改正ですが、とりこぼしのない取り組みをどう徹底させていくのかさまざまな課題も浮かび上がっています。 【写真で見る】救命いかだや無線の設置も義務化へ 4月1日に施行された「改正遊漁船業適正化法」 ■沈没した事故から2年 おととし4月23日、北海道・知床半島沖で乗客乗員26人を乗せた観光船「KAZUI」が沈没。20人が死亡し、6人の行方が今もわかっていません。その後の調査で悪天候の中で出航するなど、運航会社のずさんな安全管理が明らかになりました。 ■全国で1万3000業者が登録する遊漁船は 4月1日に施行された「改正遊漁船業適正化法」。遊漁船とは釣り客を乗せて運航する船で全国で約1万3000の業者が登録しています。佐賀県で遊漁船業を営む男性に今回の法改正について聞きました。 フィッシングアドバイザー遊漁船 天津風 行武守勝船長「乗船名簿以外に船の事前点検や業務日報のようなもの、どこどこに案内して何を釣らせて、例えば強風が吹いてきたので帰りましたというようなことを表にまとめて最後取っとくというようなものと、あとアルコールのチェックですね。」 改正法では出航前点検やアルコール検査に加えて、運航記録の作成が義務付けられました。また、事故が起きた際に連絡が取れる陸上の責任者を1人選ぶことも新たに盛り込まれました。 フィッシングアドバイザー遊漁船 天津風 行武守勝船長「他の船長たちとも話はしたんですけど、いや、だいぶ変わるよねっていうような話になって、さあ、困った、困ったという感じにはなってました」 ■救命いかだや無線の設置も義務化へ 水産庁から出された案内です。 「改良型救命いかだ等、非常用位置発信装置、無線設備の搭載が義務付けられる見込み」 フィッシングアドバイザー遊漁船 天津風 行武守勝船長「小さい船に乗られている船長さんが、実際にいかだを乗せるという時に私の船にどうやって乗せたらいいんだと困惑していました」