メダル取れず「悔しい」 中野選手(石鳥谷出身)が市長表敬 世界選手権へ意欲 パリ五輪・男子ケイリン4位 花巻【岩手】
パリ五輪自転車競技日本代表で男子ケイリンで4位入賞を果たした花巻市石鳥谷町新堀出身の中野慎詞選手(25)が9日、市役所を訪問。上田東一市長に五輪出場を報告し、「とても悔しい結果に終わってしまったが、オリンピックを経験して花巻市や岩手県の応援の力はすごいと感じた。ありがとうございます」と謝意を伝えた。 中野選手は、パリ五輪でチームパシュートとケイリンの2種目に出場。ケイリンでは決勝に進出し、積極的なレース運びでメダル圏内の3位争いをしていたが、最終コーナーで接触転倒し、4位となった。 ケイリンの決勝については「調整して一番ベストなコンディションで臨んだが、トップの2人の力はずば抜けていると感じた。(接触は)悔しいし、むかつく気持ちもあったがそれを含めてのレースだと思う。余裕を持って戦える力を付けたい」と振り返った。 市民や県民の応援については「垂れ幕の掲揚などSNS(インターネット交流サイト)やニュースでそういう記事を見ると、頑張ろうと奮い立つものがあった。応援の素晴らしさを感じることができた」と語った。 10月の世界選手権を控え、現在は骨折した鎖骨のリハビリやトレーニングを開始。「パフォーマンスをベストに持っていくのは厳しいと思うが、できる限りのことはやりたいし、出場するからには勝負したい」と話し、メダル獲得を目標に掲げた。 上田市長は「市民に夢を持たせてくれた。中野選手の活躍が市民の誇りになり、若い人たちがそれに続きたいという気持ちにさせてもらった」とたたえ、さらなる活躍を期待した。