あなたは大丈夫?精神科医が教える「過眠症」のサイン
こんにちは。精神科医しょうです。 「最近どうも眠たい、仕事中でも寝てしまいそうになる…」 「10時間以上寝てしまう事が多い…でも眠たい…」 「朝起きれなくて、遅刻しそうな事が続いた…」 あなたは、こんな風な悩みはありませんか?もしかするとそれは過眠症かもしれません。 【写真】精神科医が教える「過眠症」のサイン、症状と自己チェック、対処法 ■過眠症とは? 過眠症は、通常の睡眠時間以上に長時間の睡眠が必要であり、さらに日中にも過度な眠気や眠くなりやすさといったものが症状として現れます。これが継続すると、生活の質や日常の機能が影響を受ける可能性もあるでしょう。また過眠症は慢性的な状態であり、一般的には数週間以上にわたって続くこともあります。過眠症の主な特徴として以下のような事があげられます。 ■■長時間の睡眠 →過眠症は通常よりも長時間の夜間の睡眠が必要になります。これにより、一般的な睡眠時間を確保しても、日中にまた眠気を感じることがあります。 ■■昼寝の効果が薄い →過眠症の人は昼寝をしても短時間であっても、その後も眠気が引かず、昼寝によるリフレッシュ効果が得られにくいことがあります。 ■■日中の過度な眠気 →過眠症の人は、日中に強い眠気や意識の混濁感を経験することがあります。これが生活や仕事に影響を与え、日中の機能の低下を引き起こすことがあります。 ■■注意力の低下 →過眠症の人は、注意力や集中力が低下しやすい傾向があります。これが仕事や学業、社交活動に悪影響を与えることがあります。 ■■精神的な不調 → 過眠症が慢性的に続くと、不安やうつ症状が強まることがあります。これが症状を悪化させる要因となります。 では、次に簡単な過眠症のチェックリストを一緒に見ていきましょう。 ■過眠症チェックリスト ・3カ月以上日中に強い眠気に襲われている ・人と話をしている時に急に眠くなることがある ・会議や商談などの緊張を要する重要な場面でも強い眠気が襲う ・車を運転している時に睡魔が襲うことがある ・家族の助け無しに起床することができない ・昼寝をしても頭がボーっとする ・夜間の睡眠を10時間以上取っている ・日中に無意識に寝落ちしている どうでしょうか? 当てはまる事が多いという方は、過眠症の可能性があります。そのため、できれば早めに専門家に相談することをオススメします。過眠症にはいくつかの原因があり、その原因ごとへの対処が必要となってくるのです。 続いて、過眠症を予防するにはどうすればよいのでしょうか? ■過眠症の予防策3選 過眠症を予防するには下記のような方法で、 ・睡眠の質を向上させる ・快適な睡眠を取る といったことが大切になってきます。 ■■①規則正しい生活習慣の確立 →睡眠スケジュールを一定に保ち、毎晩同じ時間に寝ることで体内時計を整え、睡眠の質を向上させることができます。 ■■②運動の習慣化 →適度な運動は体の調子を整え、睡眠の質を向上させる助けとなります。ただし、夜遅くに激しい運動を行うと、逆に興奮状態になりやすいので注意が必要です。 ■■③健康的な食生活の確立 → 良好な栄養とバランスの取れた食事は、身体の調子を整え、良質な睡眠を促進するのに役立ちます。就寝前に過度な食事や刺激物を摂取するのは避けましょう。 ■まとめ 今日は過眠症についてのお話でした。 「ただ眠たいだけだし、わざわざ病院に行かなくてもいいか…」 「自然と治るのを待てば問題ないんじゃない?」 このように過眠について自覚をしていても、放置してしまうという人も少なくありません。ですが、放置を続けた結果、仕事や学業、社交活動に支障をきたす可能性も十分に考えられます。そのため、重ねてになりますが、もし慢性的な過眠に悩んでいるという方は、専門家への相談を早めに行ってくださいね。少しでもあなたの症状がラクになることを祈っております。 文/精神科医しょう
精神科医しょう