「すべてをドイツのために」…ナチスのスローガン叫んだ政治家、2回目の有罪判決
極右「ドイツのための選択肢」(AfD)有力政治家がナチスのスローガンを使用した容疑で2回目の裁判でまた有罪判決を受けた。 1日(現地時間)、ドイツ・ザクセン=アンハルト州ハル地裁は刑法上違憲組織表示使用容疑で起訴されたAfDテューリンゲン州代表のビョルン・ヘッケ氏(52)に罰金1万6900ユーロ(約293万円)を宣告した。 ヘッケ氏は昨年12月テューリンゲン州ゲーラで開かれた党内行事でナチスの准軍事組織である突撃隊(SA)のスローガン「すべてをドイツのために」を叫んだ容疑で起訴された。 ヘッケ氏は2021年5月にもザクセン=アンハルト州メルゼブルクで選挙遊説途中にこのスローガンを使用した容疑で起訴されて5月に罰金1万3000ユーロを宣告されていた。 今回の事件では前の部分だけをヘッケ氏が言い、最後の単語「ドイツ」は聴衆が叫んでスローガンを完成するようにした点が異なる。当時ヘッケ氏は2021年の発言に関連して捜査当局で調査された後だった。 ヘッケ氏は地域政界で活動してきたが扇動的な言葉をたびたび使用してAfDの極右派を象徴する人物として通じている。2022年ソマリア出身移民者が犯した殺人事件をめぐりムスリム嫌悪発言をした容疑でも起訴されて裁判中だ。 一方、テューリンゲン州はAfD支持勢力が唯一強く、9月に行われる州議会選挙の結果によりヘッケ氏が初の極右州首相になる可能性もある。