武藤さん(福島県棚倉町)が伐木日本一 レディースクラスで優勝 チェーンソーの腕前競う 9月に世界大会
福島県棚倉町の秋山林業に勤める武藤唯さん(25)は入社後わずか2カ月で、チェーンソーの腕前を競う「日本伐木(ばつぼく)チャンピオンシップ」のレディースクラスで優勝した。30日、県庁で内堀雅雄知事に報告し、「緊張せず、練習の成果を発揮できた」と笑顔を見せた。 木材に興味があり、須賀川市のリフォーム会社で建築に関する仕事をする中で転身を決意した。昨年4月に林業アカデミーふくしまに入校し、現場で使う知識やチェーンソーの使い方を学んだ。そこで講師を務めていた秋山林業社長の秋山健人さんの技に魅了され、今年4月に入社した。「秋山さんへの感謝と技術力の高さを証明したい」と出場を決め、入社後はほぼ毎日、仕事終わりに特訓を重ねた。 6月に開かれた大会では丸太を切り倒す「伐倒」や「枝払い」など5種目で技術を競った。緊張せず、練習の成果を発揮できたといい、福島県の出場者で初めて頂点に立った。秋山さんは「自らの強みや課題を自己分析し、目標を達成する力がある」とたたえる。
9月に世界大会が控える。19日から21日まで、オーストリアで開催され、約30カ国から林業従事者が集う。武藤さんは「世界の技術を知り、交流する貴重な機会。大会を楽しめるように練習を重ねたい」と語った。