岸田内閣の支持率は3ヶ月連続で最低記録を更新、約22%に 12月世論調査まとめ
自民党の支持率は約26%に、内閣支持率との合計が50%を切る
政党支持率に目を向けると、与党である自民党の支持率は前回より低下する形となりました。全体としては約29.5%から、約25.9%になっています。2023年10月に、自民党の支持率は岸田政権の発足以来最低の数値を記録したのですが、11月、12月も低下は続き、3ヶ月連続で支持率の最低記録を更新する形となりました。 個別の調査でも、そのほとんどで支持率は低下しています。もっとも支持率が低下したNHKの調査では、前回より8.2ポイント低下の29.5%になりました。次いで低下したのは共同通信の調査で、前回より8.1ポイント低下の26.0%になっています。唯一支持率が上昇したJNNの調査では、前回より1.9ポイント上昇の28.1%になりました。 野党第一党の立憲民主党は、前回よりやや支持率が上昇する形となりました。全体としては約6.7%から、約7.9%になっています。 個別の調査では、もっとも支持率が上昇したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、11月18-19日の調査より5.0ポイント上昇の14.0%になりました。それ以外の調査でもおおむね支持率は上昇しており(共同通信、読売新聞・日本テレビ、朝日新聞は数値に変化なし)、唯一支持率が低下した選挙ドットコムの調査では、前回より0.4ポイント低下の11.6%になりました。 日本維新の会の支持率は、前回と変化なし~微減という形になりました。全体としては約7.0%から、約6.9%になっています。個別の調査では、前回よりもっとも支持率が上昇したのは日本経済新聞・テレビ東京の調査で、11月24-26日の調査より4.0ポイント上昇の12.0%になりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは読売新聞・日本テレビの調査で、前回より2.0ポイント低下の5.0%になっています。 元内閣官房長官の青木幹雄が唱えたと言われる「青木の法則」においては、内閣支持率と与党の支持率の合計が50%を切れば、政権が倒れる、もしくは運営が厳しくなるとされています。現在の合計数値はおよそ48%弱で、法則を重視すれば岸田政権は危険水域に入ったと言えるでしょう。ただ、立憲民主党をはじめとした野党の支持率もさして上昇しているとは言えず、12月には立憲民主党による内閣不信任案の提出などもあったものの、まだ政権がすぐに倒れるような可能性は高いとは言えません。野党共闘の動きなどもある中、年明けにはどのような政局の動きが見られるでしょうか。 <参考> JNN(TBSテレビ) 世論調査(12月2~3日実施、回答数1213) NHK 世論調査(12月8~10日実施、回答数1212) 時事通信 世論調査(12月8~11日実施、回答数1188) 日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(12月15~16日実施、回答数729) 朝日新聞 世論調査(12月16~17日実施、回答数1136) 毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(12月16~17日実施、回答数1080) 読売新聞・日本テレビ 世論調査(12月15~17日実施、回答数1069) 共同通信 世論調査(12月16~17日実施、回答数1028) ANN(テレビ朝日) 世論調査(12月16~17日実施、回答数1015) 選挙ドットコム 世論調査(12月16~17日実施、回答数990) (データ分析・執筆:若林良)